2016-07-21から1日間の記事一覧
すべての、というのは、アイデンティティポリティクスを拡大解釈しすぎだろう。Aは〜である、と断定する行為はすべて政治である、ということになって、もはや命題が機能しない。そうやって目眩しで相手を呆れさせてその隙に、というのは、いつもの内田派の流…
現行のコンピュータのプログラミングは、外部からの入力・出力が独特の設計になっていて、数学的に閉じたアルゴリズムとして記述することができない。たぶんこれは、ゲームの「開始」と「終了」が、出入力という形で、ゲームに常時埋め込まれている、という…
その広告を作ったのは広告代理店なのだから、さしあたり、追い込まれているのは「文学」ではなく、文学の広告を受注して文言をひねり出さねばならない羽目に陥った広告代理店である、と見るのが自然だろう。テクストを読むことで得られる表象が、その表象に…
芸術新潮は1970年の大阪万博期間中にどういう誌面を作ったのか、興味津々で読み進めたのだが、案外、拍子抜けの印象だった。1968~69年の段階では、どうなることかと緊張している感じに、かなり大きな事前特集が複数回組まれたのだが、蓋を開けてみれば、我々…
吉田秀和が「日本人音楽家の運命」(タイトルを間違えて覚えていたので、過去の記事に遡ってすべて直した)を芸術新潮に連載したのは1965年、東京オリンピックの翌年だったんだな、ということを改めて考える。友人の柴田南雄や小倉朗に煽られるようにバルト…
というウクライナ出身でモスクワ在住のジャズ・ピアニストの作品を最近続けて何度か聴く機会があった。ウクライナ出身でモスクワ在住で、なおかつジャズ・ピアニスト、というのが、いったいどういうことなのか興味をそそられる人生だが、色々腑に落ちないと…