2016-08-20から1日間の記事一覧

非・政府的領域

連邦制でまず顕在化するのは、反政府的ではないけれども非政府的な領域ではないだろうか? そのような領域を何らかのイデオロギーによる階層秩序で制御するのは、民主的ではなかろう、と私は思う。知識人であろうがなかろうが、リベラルであろうがコンサバで…

楽譜のヴィジュアル

ペータースの古い版だと、ドビュッシーのプレリュードがおよそフランス音楽に見えない。レイアウトとか音符の大きさや間隔とか、ちょっとしたことの積み重ねで、楽譜の「見た目」は随分違ってくるようだ。3月に、大阪音大の吹奏楽がティーダ出版の新しい楽譜…

学校の大人たちと学校の子どもたち

知識と経験の性急な合一が「リア充」として祝福されたり、知識に邁進する人々が、陰でヒソヒソと、経験を誇示する人々の悪口を言ったりするのは、成人版スクールカーストなのかもしれない。とはいえこれは、大人が子どもを模倣する未成熟な状態(近代日本は○…

「シン・ドイツ」の起源

ナショナリズムとインターナショナリズムの矛盾をエネルギーに変換するのが近代ドイツという表象(古代・古典時代が存在しない辺境地域に「神話」を語りうるかは一考を要する問題だろう)だとしたら、21世紀のドイツは、アングロ・サクソンやその子分たちが…

ドイツの「首都圏」、あるいは知識と経験の関係について

ドイツ連邦共和国(BRD)はドイツ民主共和国(DDR)と再統一されるまでラインラントに首都を置いていたわけだが、ドイツ連邦共和国の偽善的国際路線を批判する「音楽の国」三部作は、ラインラントの都市というより村に近い集落の規模や、その村々とパリとの…