2017-01-09から1日間の記事一覧

「ブーレーズ・コンダクツ・タケミツ」の謎

「鳥は星形の庭に降りる」は、小澤征爾の後任のエド・デ・ワールトがサンフランシスコ響で初演したそうだが、ワールトはたしか小澤と同じ頃バーンスタインの副指揮者だったから、いわば「身内」で、その頃ヒューエル・タークイもサンフランシスコにいたらし…

日本ショット社と東京コンサーツ

小野光子の武満徹評伝の1980年代を扱う第5章は、武満が1980年に日本ショット社(ショット・ミュージック株式会社)と契約した、という記述ではじまる。マインツのショット社が日本法人を設立したのは1977年だが、設立直後にショット社側からアプローチがあっ…

万博が「芸術で食べていける」時代をもたらした

小野光子の武満徹評伝は、武満徹が作曲家になるまでが第1章、「弦楽のレクイエム」までが第2章。そして第3章は1970年の万博で終わる。「作風」で武満徹を語るときに言われてきた「カトレーン」等の1970年代半ばの脱前衛化で章が切れてはいない。1970年代を語…