2017-01-10から1日間の記事一覧

武満徹の90年代の世俗性

武満徹の謎めいた発言や前衛的な技法の数々は、「インターナショナル」で「コンテンポラリー」な「音楽の国」のパスポートを売るためにフランス系の衣装を身にまとった、ということで、そのなかでは「オーケストラのペダルを踏む」手法が一番成功した(メシ…

Sea (es e a) の解釈

小野光子は、「海(Sea)の主題」をパントナリティとして解釈、説明するけれど、es e の半音から3度で飛ぶのは、モードとしては、同時に、抽象化され超現実化された都節なんじゃないだろうか?

80年代国際アート市場のしくみ

武満徹評伝を最後まで読んだ。ショットと契約した80年以後の武満徹の仕事の広がりは尋常ではなく、入院する直前の1994年は働き過ぎに見える。評伝には、7月に「精霊の庭」を東京で初演した2日語に札幌のPMFにレジデント・コンポーザーとして参加した、とある…