FAZIOLIレクチャーライブ、「大人のピアノ/子供のピアノ」(ピアノ:向井山朋子)

午後、栗東芸術文化会館さきら大ホール。第1部、ファツィオリのピアノに関する調律師、狩野真によるレクチャーと、第2部、向井山朋子によるピアノ演奏会の前半を聞きました。

ファツィオーリのピアノは、ハンドメイドと聞いていたので古い製法を伝承しているのかと勝手に思っていたのですが、創業者が、既成概念にとらわれず、新しい発想で独自に作りあげた楽器であるようです。(話を聞いていて、独自理論にもとづくこだわりのオーディオ機器を連想しました。)

向井山のピアノは、スヴェーリンクから最新の委嘱曲までを集めた妥協のない選曲。リーム「ピアノ曲no.7」の強烈なフォルティシモやスヴェーリンク「トッカータ」の見事なノンレガートは、ファツィオリの楽器の実力を試すという感じの演奏。佐藤聡明「インカネーションII」の共鳴効果は、楽器の特性・ホールの特性を生かし、すばらしいものでした。