京都市交響楽団第482回定期演奏会

京都コンサートホール。大友直人の指揮。シューベルト「未完成」のブラームス風に厚ぼったい弦楽器はやや疑問(コンサートマスター,工藤千博)。マーラー「大地の歌」で、テノール、クリストフ・プレガルディエンは奔放に若々しく歌いたかったようですが、オーケストラのサポートを得られず、浮いてしまいました(基本的に、大友・京響には、テンポを微調整して繊細な表情を作るというレトリックがない……)。逆にメゾ・ソプラノ、白井光子が伴奏を限界まで抑える万全のサポートを得て、終曲「告別」では、リートらしいしっとりした時間が流れました。巨大なオーケストラで小さな音楽を作る、とても贅沢な演奏会だったと言えるのではないでしょうか。