第6回大阪国際室内楽コンクール

いずみホールで、第6回大阪国際室内楽コンクールがはじまっております。http://www.jcmf.or.jp/competition/index_j.htm

他の諸々の予定の合間を縫って(新大阪で明日の演奏会http://www.oaa1985.com/kikaku/kikaku_2008thu.htmlの打ち合わせをしたり、福島の大阪センチュリー定期でオンド・マルトノやびわ湖ホール声楽アンサンブルの女声陣の皆さまのご活躍を聴いたりしながら)、20日の弦楽四重奏の一次予選(5団体)と21日のピアノ三重奏の一次予選(3団体)をなんとか聴くことができました。

コンクールの現場速報は、週日張りついていらっしゃる渡辺和さんのところでどうぞ。http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/(霧島トリオ、一次予選通過したんですね。ダフィオーニのピアノはかなり良いと思ったのですが……、残念。)
のだめカンタービレに、フランスの田舎町のおじさま、おばさまが指揮者コンクールを数年に一度のイベントとしてのんびり見物している場面が出てきますが、今回初めて聴かせていただいて、室内楽でステージ上がたったひとりの孤軍奮闘ではないこととか、最年少を競う(ということは本人以上にご家族が協力にバックアップすることになる)というジャンルでもないこともあって、普通にイメージするコンクールとは違う雰囲気だなあと思いました。もちろん良い意味で。

(舞台裏は、特に弦楽四重奏には、既に本気で売り出そうと思っている人たちなどにはそれぞれの思惑もあるでしょうから、気楽であろうはずはありませんが。)

平日の朝からという時間設定で、どうしても、普通に仕事のある方は無理になってしまいますが、学生さんなど、授業の合間に覗いてみていいのではないでしょうか。明日の弦楽四重奏二次予選は、1日で7回もベルクの「抒情組曲」が聴ける、好きな人には「熱狂の日」に匹敵する特別な一日ですし。

明日以後も、時間の許す限り、聴きに行こうと思っております。

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それにしても、こういう風に自分の住んでいる街で、今、朝から晩まで世界各地から集まった若い人たちが音楽三昧でやっていると思うと、それだけで、会場を離れてもいつもと違う気分になりますね。

考えてみれば、京都ですが3月〜4月はじめには毎年、森悠子さんのライフワーク、フランス音楽アカデミーがありますし、5月末には小沢征爾さん(大丈夫なのでしょうか)をバックアップしていることでもおなじみのローム・ミュージック・ファンデーションの京都・国際音楽学生フェスティバルがあります。(以前、まだベルリン芸術大学生だったヴィヴィアン・ハーグナーが来てワックスマンのカルメン幻想曲を弾いたときは凄かった。)そこにこうして三年に一度の室内楽コンクールもあって、春の関西は、かなり若い音楽家の皆さんに面白い場を提供しつづけていると言えそうですね。

街中を数十億円で電飾だらけにするよりも、こういう形でやる気のある若い人たちのおもてなしを続けるほうが、長い目で見ると、ずっと関西のイメージアップにつながるのではないのかなあ、と思ったりもするのですが、それは音楽業界の手前味噌な意見でしょうか……。