「まなび」は「まねび」からということで、小鍛冶邦隆文体を模倣してみる、誉めるも貶すも話はそこから

【例文 1】

小鍛冶邦隆の書物は、対句表現等のレトリックを前提にした場合には、読者を、圧縮された硬質の文章であるとの印象へと導き、日本語におけるそのようなレトリックを知らないか、知っていてもそれが実際に使われうることを忘却した言語運用が常態である場合には、悪文であるとの批判を喚起する。

  • 【課題】上の文章を参考にして、同一構文で作文してみましょう。(ただし、「〜を前提にした場合には、」「〜へと導き、」「〜を学ぶ場合には、」「〜を喚起する。」の4つの言い回しを、必ずこの順序で含むこと。)
  • 【討論】この文体は悪文かどうか、教室のみんなで話し合ってみましょう。

(この文体は悪文だ、という批判を学会誌にそのまま掲載した日本音楽学会編集委員会のみんなも一緒にやってみよう!)

参照:川本聡胤「書評・小鍛冶邦隆著『作曲技法 - バッハからウェーベルンまで』」、『音楽学』54/2、119頁。

元ネタ:小鍛冶邦隆著『作曲技法 - バッハからウェーベルンまで』、7-8頁。

P. S. この年の音楽学会のシンポジウム「「世界音楽」再考」は盛り上がったとの噂を聞いていたのですが、学会誌掲載のレポートを読むと、場は盛り上がったのかもしれないけれど、生産的な何かが出てきたわけではなくて、なんだか大喜利みたいだった。