甦る大阪の響き〜大栗裕没後30年記念演奏会〜

堤俊作指揮・大阪市音楽団のCD「Salute from Osaka 2000」には、アルフレッド・リードが作曲した同団創立70周年記念のファンファーレと組み合わせて、大栗裕編曲による大阪市歌が収録されています。

新しい市長さんがご就任の際には、是非ともこれを祝賀演奏していただきたい!

……それはともかく、

大栗裕ゆかりの団体が一同に会するイベントが企画されております。大阪市の楽団も民間の演奏団体も、プロもアマチュアも、洋楽も邦楽もみんな集まります。賑々しいプログラム、100人のホルン・オーケストラは出場者募集中だそうです。お金がないと伝え聞く大阪市さんにはご迷惑をおかけすることなく、楽しく盛り上がりましょう。(^^)

2012年4月20日(金)19:00開演(18:00開場) 甦る大阪の響き〜大栗裕没後30年記念演奏会〜 ザ・シンフォニーホール

公演スケジュール : 大阪フィルハーモニー交響楽団 - Osaka Philharmonic Orchestra

【第1部】

  • 特別編成100人のホルン・オーケストラ
    • 2つのファンファーレ
    • ベートーヴェン/自然における神の栄光
  • 大阪音楽大学OBホルン・アンサンブル
    • 馬子歌による変装曲又はホルン吹きの休日
  • 関西学院大学マンドリンクラブ 指揮:岡本一郎
    • 関西学院大学マンドリンクラブ部歌
    • 舞踊詩
  • 大阪市音楽団
    • 吹奏楽のための小狂詩曲
    • 吹奏楽のための神話〜天岩屋戸の物語による

【第2部】

  • 大阪フィルハーモニー交響楽団
    • 箏と管弦楽による六段の調(八橋検校作曲/大栗裕編曲) 箏:桐弦社
    • ファンファーレ 大阪における医学総会のために
    • 交声曲「大阪証券市場100年」より 記念祝歌
    • 日本万国博覧会 EXPO'70讃歌 ソプラノ:栢本淑子、テノール:林誠
    • ヴァイオリン協奏曲より第3楽章 独奏:長原幸太
    • 大阪俗謡による幻想曲

船場生まれの作曲家、大栗裕(1918-1982)の代表作「大阪俗謡による幻想曲」は、朝比奈隆のベルリン・フィル初出演のために作曲された大阪の夏祭りの音楽でした。大阪万博の「EXPO'70讃歌」、大阪市音楽団創立50周年の「吹奏楽のための神話」、関西歌劇団創立25周年の「ポセイドン仮面祭」、大阪音楽大学創立70周年の「春江花月夜」、大阪証券取引所開所百周年の「大証100年」など、大阪のお祝いの席には、いつも彼の音楽がありました。首席ホルン奏者を務めた大阪フィルハーモニー交響楽団や、デビュー作「赤い陣羽織」を上演した関西歌劇団と縁が深かっただけでなく、グランド箏コンサートで大阪フィルと共演した桐絃社、長年指導を続けた関西学院大学マンドリン・クラブ、京都女子大教授として数々の作品を提供した龍谷混声合唱団など、活動は実に広範囲でした。
大栗裕の人生は、毎日が賑やかな「お祭り」のようなもの。昭和57年(1982年)に63歳で亡くなってから今年で30年。今度はわたしたちが大栗裕をお祝いする番です。(音楽評論家 白石知雄)