出演者・スタッフ表

資料を整理していたら、先日の「三井の晩鐘」公演(http://d.hatena.ne.jp/tsiraisi/20140131/p1)には、初演のデータがないことに気づいて、調べたら佐治敬三賞のページに詳しい情報が出ていた。(プログラムは押し入れの奥で、すぐには出てこない。いずれ発掘できたらそれと差し替えます。)

<公演概要>

  • 名称:「三井(みい)の晩鐘」
  • 日時:2004年10月24日(日)17:00開演
  • 会場:イシハラホール
  • 曲目:
    • 第一部 プレトーク「三井の晩鐘」 猿谷紀郎、鶴澤清治 聞き手=伊東信宏
    • 第二部 「三井の晩鐘」
      • 原作=梅原猛、作曲=猿谷紀郎、構成脚色=石川耕士、文芸協力=茂山千之丞、浄瑠璃作曲=鶴澤清治、演出=鵜山仁、演出協力=石川耕士、美術=倉本政典、照明=井口眞
      • 出演:浄瑠璃=豊竹呂勢大夫、三味線=鶴澤清治、ソプラノ=松岡由佳、ヴァイオリン=豊嶋泰嗣、ヴィオラ=篠崎友美、チェロ=菊地知也、コントラバス=吉田秀、クラリネット=加藤明久、パーカッション=中村功
  • 主催:イシハラホール
Suntory News Release No.9061

2004年、ちょうど10年前。奏者の個人名が出ているので、楽器編成がわかります。こうして見ると、ストリングスにクラリネットとパーカッションで「色」を加える、小ホールを想定したコンパクトな編成でもあるし、ラジオ・テレビ等のいわゆる「劇伴」の楽団に近い人の集め方にも思えます(イシハラホールのプロデューサーだった戸祭さんはNHK出身、音楽一筋でドラマの演出はやっていないと思いますが、ティーチインみたいな長めのトークコーナーが前半にあって、後半が本編、というのも、どこかしら放送番組っぽい)。

豊嶋泰嗣が出ていたのはなんとなく記憶にありますが、パーカッションは中村功だったんですね。「文芸協力=茂山千之丞」はどういう関わり方だったのかな。

ついでに今回のお品書きをプログラムから書き出してみる。

新・音楽の未来への旅シリーズ いずみシンフォニエッタ大阪第22回定期演奏会 邦楽器との競演

  • 日時:2014年1月31日(金)19:00開演
  • 会場:いずみホール
  • 曲目:
    • 川島素晴 尺八協奏曲(委嘱新作・初演) 春の藤/夏の原/秋の道/冬の山
    • 「三井の晩鐘〜ソプラノ、浄瑠璃、室内アンサンブルのための」 原作:梅原猛/台本:石川達士 浄瑠璃作曲:鶴澤清治/作曲:猿谷紀郎/演出:岩田達宗
  • 出演:藤原道山(尺八)、豊竹呂勢大夫(浄瑠璃)、鶴澤清治(三味線)、天羽明恵(ソプラノ)、川島素晴・猿谷紀郎(指揮)、いずみシンフォニエッタ大阪
  • スタッフ
    • 照明プラン:原中治美
    • 舞台監督:岩崎由香(ザ・スタッフ)
    • 照明:大阪共立
    • 衣装:東京衣装
    • ヘア・メイク:丸善かつら
    • 大道具:関西舞台

いずみシンフォニエッタのうち、「三井の晩鐘」に乗ったのが誰だったのか、記載はなし。そのつもりで舞台を見ていればわかったかと思いますが、私はそこまでチェックしていない。

定期演奏会のなかの1曲という位置づけではあるけれど、舞台制作スタッフが入って、初演よりもオペラ寄りになっているのがわかりますね。舞台監督も置いている。

(改めて確認すると、当日配布プログラムのお品書きページは、内容がややこしい公演の見取り図をよく整理して、実態に沿ってきれいに表示していることがわかった。曖昧な口コミでフワフワと流れる情報からあれこれ一喜一憂するよりも、行ってこれをもらったら大半の話はそれで済む。「主催者」は公式情報をばしっと出すのが重要、という好例か。舞台制作は、この規模でもすでに、こういう見取り図・設計図がしっかり存在しないと動かない、ということでもあるでしょうか。(そして組み立てがしっかりしていれば、パーツ(指揮者とか)は不慮の事故があっても、そこだけ入れ替えるとか、どうにか対処できたりもする。))

戦後日本には「語り物オペラ」とでも呼ぶべきサブジャンルが半ば自然発生的にできている、と見立てることはできないだろうか。