長くてデカい交響曲

まさかこんなところに何か気の利いた特別な話が転がっていると思っている人はいないと思うが、

LPやCDの時代になってようやく広く聴かれるようになった一連の「長いand/orデカい交響曲」、というのがあるけれど、そんなものは、LPやCDの形で眺めるから関連・つながりがあるように思うのであって、実際にライヴで聴いたら、それぞれ全然違う。

朝比奈隆はブルックナーを一生懸命やった人で、大植英次は「音楽専用ホール」でマーラーのキラキラしたサウンドを作るのが得意な人で、井上道義はショスターコーヴィチを……さて、どんな風にやるのか。

大阪で一番デカいオーケストラが、大阪で一番デカいクラシックホールで「デカい交響曲」をやる。そのオーケストラの三代目の指揮者が、「デカい交響曲」の三人目の代表格の一番ぶっ飛んだ曲をやる、ということだから、特に難しい話ではない。大阪で一番でかいビルが集まってる界隈まで聴きに行くのは、いかにも似つかわしかろう、と。

近年まれに見る、わかりやすい話かもしれませんね。