移転・売却・てこ入れ等々

懲りないヒトは懲りない。

箱の問題とか経営の問題が焦点化すると、音楽・文化・ゲジツの世界にビジネスの語彙が大量に入ってくることになって、「古き良き時代」(←本当にそんな時代が実在したか実は疑わしいのだが)を懐かしみつつ、嘆かわしいと言う人が出てきて、その一方で、いよいよ我々の出番だと色めき立つ人が出てくるわけだが、

落ち着いて眺めると、たいがい、それなりのところに着地するから騒ぐことじゃない気がする。

こういうときは、不安や焦燥に駆られてことに当たる人が出てくると物事が紛れて、あたりかまわず「火を付ける」気質の人が躍り出たりするわけだが、

すくなくとも音楽は、不安や焦燥を抱えたままでやろうとすると、ほぼ確実に失敗することが知られている活動だったりするわけですね。音楽家とは、不安や焦燥を鎮めるプロである、と言っていいくらいの職業であるように思う。

音楽家ならではのかわし方、鎮め方、まとめ方があるような気がするし、実際、あちらこちらで、そんな感じに物事が治まるところへ治まりつつあるような気がするんですよね。

それでええんとちゃうのかね。

音楽は、ヒトに踊ってもらう仕事であって、「意のままに踊らせる」や「掌の上で操る」が大挙して押し寄せてきても、たぶん、その手には乗らんよ(笑)。