10万円科学者運動

公害問題華やかなりし頃、企業の責任を問うために「一口株主」を募って株主総会で消費者が発言権を得ようとする運動がありましたが、毎年秋に全国の大学の先生たちが膨大な労力を費やすといわれている、例の申請書作りも、そういうやり方をしたらどうなんですかね。

とりわけ人文系では、競争的資金で高額を競わなくても、研究の基礎的なインフラが整っていれば用が足りる分野が少なくないわけじゃないですか。

だったら、全大学の先生たちが共闘して、「今年はフランス文学で行くぞ」と決めたら、申請する権利のある全員が、一斉にその分野で、定められた最低額しか申請しない書類を出して審査システムをパンクさせちゃう。(英文学やドイツ文学や歴史学の人でも、ちょっと工夫すれば隣接分野に申請だせるでしょ、たぶん。で、「いかに自分は研究費が必要ないか、なくても研究の遂行が可能であるか」をびっちり書けばいい。だって、それ、ホントのことなんだから。)

で、審査するほうが人員を増やすか何かして整備した頃合いに、今度は、その分野を申請数ゼロにして、ドイツ中世史への一斉申請に転進する。

ランダムに特定分野が「炎上」したり、突然、申請ゼロになったり、というゲリラ戦を意図的に組織したら、そのうち、そこから活路が開けたりするのではなかろうか。

(申請書類の審査だって実は大学教員の誰かがやっているわけだから、どういう風な書類の出され方をすると困るか、という情報だって、ちょっと工夫すればゲットできるでしょう。システムが拡張されればされるほど、そのチャンスは広がるはずだ。)

で、横の連携がそうやってうまくできるようになったら、そのうち「ゼネスト」をやってもいい。

もう「先端的」を諦めちゃった(というか、そういう種類の取り組みではないことをやっている)大学教員さんには格好のお祭り、これなら、毎年秋が来るのが楽しみになるんじゃないすかね。

どうでしょう?

労働者の皆さんには「春闘」というのがある。ニッポンの科学者は「秋闘」、秋の科学研究祭りである、と。

(ちなみに、コピペがダメなのは、性善説であるべき科学の根幹を揺るがし許しがたい、とか、みなさんきれい事を言いますけど、たとえばこんな風に「敵」から身を護ろうとするときに、あっさり突き崩される弱点・セキュリティホールになるんだと思う。なれ合いをやってる間はいいけど、戦力として弱っちくて、「使えない」、前線に立たせられない。後方攪乱要員とか、そんな感じになっちゃうんでしょうね。二重スパイ三重スパイを平気でやるタイプ(笑)。)

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