立つ鳥の跡

うちの父親は、こうと決めたら後に引かず、基本的に他人に迷惑をかけない、というか、全部自分で進めて他人を頼ることができない人だったので、当人がいいと思うようにさせて、こっちはその姿を見守るしかないと覚悟を決めて看取ったが、

たぶん、世の中には往生の際に、というか、往生の際までやたらと周囲を巻き込んで大立ち回りを演じる人もいるんだろうし、ひょっとすると、大なり小なり、その種のわがままが出るほうが普通なのだろうなあ、とも思う。

(父親も、母の前では最後は随分と弱音を吐いていたらしいし……。)

肉親であれば別だが、仕事上の関係で、往生の際にジタバタする人に遭遇した場合には、色々大変なのだろうなあと思う。どこかでスパっと切る、ということもあるのかもしれないし、回収すべきものはきっちり回収するとか……。

別に今このタイミングで具体的に何がどう、というわけではないが、「あんた、もう、そんなこと言ってる段階やないやろ」的なことって、案外しばしば遭遇するよね。