日本とレコード

日本は、レコードが生まれる半世紀前から洋楽を受け入れている。

この一番古い段階を飛ばして「日本とレコード」を語ると、レコード人間の身贔屓になり、なおかつ、その議論は「レコード以前」から洋楽に触れている人たちとその末裔に、未来永劫勝てなくなるよ。

むしろ、先行するものを出し抜き得るのが知性の醍醐味だと、私は信じる。

グールドは、色々わかってきた今から振り返ると、そこまでの「脚力」はなかったと言わざるを得ない。周りが期待して持ち上げ過ぎた。

(今時なシュタイアーあたりより、遥かに冴えた人だったのは勿論だとしても。)