まだ確定ということではないとは思うが、仮にそうなったとしても、決して悪いことばかりではない……と言えるようにしていかねばならない。
過去の著作物を「そのうち保護期間が切れるから」と邪険に放置するのではなく、良い形で運用していくしくみを考える契機にすべきなのではないか。
昨今の、著作権を目の敵にするような論調一辺倒では、もうダメなのであって、権利を有効に運用できるような提言とか、しくみ作りを広く議論する方向に「識者」が方針転換すべきなんじゃないかな。
だって、保護期間が延びるということは、JASRACや出版社・レーベルなどの責任がこれまでよりも重くなったということでしょう。
だったら、世間が彼らを見る目が一層厳しくなればいいのでは? 彼らが、襟を正さねば、と思わざるを得なくなるように物事を動かしていけばいいんじゃないのだろうか。
「俺たちが手を下さなくても天然自然にいずれ彼らは滅びるだろう」みたいな、根拠のない楽観論(複製文化論界隈に漠然と広まっているような)ではダメだということです。
それは、決して悪いことではないと思う。著作権が切れる前に好き放題やって、そのまま曖昧に逃げ切ろうとしていた人たちが、そんな風にはできなくなったということでもあるはず。嫌でも70年間、ちゃんと著作物を管理せねばならなくなるということなのだから。