記号の置き換え

( a - x )( a + x ) = 0

という式をパソコンのディスプレイに表示しようと思うのだが、そのパソコンが旧式で、アルファベットは大文字しか表示できなかったとする。

あなたならどうするか。

( A - X )( A + X ) = 0

でよさそうなものだが、この数式を読むと想定される人物が( )を用いた記法には慣れていないと予想されるので、よかれと思って、( )を使わない同値の式に書き換えようということになった。

そこで、エンジニアAは、

A^2 + AX - XA - X^2 = 0

と入力した。

エンジニアBは、これではこの式がより簡略に変形できることが見えにくいと考えて、

A^2 + AX - AX - X^2 = 0

と入力した。(かけ算で順序を入れ替えたら×、とかすると、数学の階段を上へ上れなくなっちゃうから、そういうアホなことはやめましょうね(笑)。)

やや遅れてやってきたエンジニアCは、「そこまでやるんだったら、消せる項はさっさと消してしまえば、いいんじゃね」とつぶやきながら、

A^2 - X^2 = 0

と入力して、去って行った。

ぶっちゃけ、どれも一長一短というか、どれが一番使いやすいかは状況次第で、どっちでもいいんじゃないの。というか、そんなことで悩むんだったら、さっさと( )を使えるようにする[=文字面にフェティッシュに惑わされない計算力をつける]ほうが、よっぽと有益なんじゃないか。

http://blogs.yahoo.co.jp/katzeblanca/25771853.html