コロス問題

コンヴィチュニーがどういう演出家なのか、特徴を一言で説明できるという意味での代表作は「アイーダ」で、凱旋シーンがある祝祭オペラを小さな四角い部屋にソファーがあるだけの室内劇に縮小しちゃったわけですよね。

稽古をみていると、合唱の扱いは「魔笛」でも「椿姫」でも、特別なイベントになるみたい。

普通に考えると映画の撮影所のように助手やスタッフがたくさんいて、効率的にやったほうがきれいに仕上がりそうな複雑なことを、そうじゃなくやる方法を探しているような感じがある。

とりわけ「椿姫」の2幕後半のパーティーの場面は、それぞれのルールで動くパーツを組み合わせてカオスを作ろうとしていて、何らかの形でいわゆる「偶然性」を入れようとした60年代以後のオーケストラ音楽のようなことをやりたい風に見える。

今日はその続きから。さて、どうなるか。