シノロジー

まだ全然わからないけど、ゼロ年代論壇のみそっかすみたいな「中国化」より、「シノワ」というキーワードの向こう側に広がってるものごとのほうが本命っぽいですね。

[追記:なるほど〜。自分のなかに不安があるときに、「みんな、そう思うよね、ね、ねっ?」とみっともないの承知で同意を求めるんじゃなくて、強引に言い切っちゃうわけか。学生のゼミ発表とかで、うまくまとまりそうにない話をそういう語法で押し切ろうとして結局ダメで、そういうのはやっちゃいけないんだと反省したことは、あったような気がする。ダメモトの強引さがうっかり成功しちゃうと、引くに引けなくなってそういう芸風になっちゃうのかな。http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20141013 ]

インドから伝わって唐代に広まったあと東夷の島へ流れていった漢訳仏教は、ゴージャスな文明のなかでは、どの程度の話なのか。ブッダになったパルチヴァールより、トゥーランドット姫のほうが強いかも、ですね。伊福部昭から團伊玖磨へ行くラインかな。

《トゥーランドット》と《妖精》 プッチーニの遺作とワーグナーの処女作

《トゥーランドット》と《妖精》 プッチーニの遺作とワーグナーの処女作

クプファーが東アジア向けのオリジナル演出をやるんだったら、マジメな「三人の僧侶」ではなく、西遊記のご一行、サルとブタと一緒にパルジファルがシルクロードの旅に出る、というのがよかったかもしれない。ワーグナーの最後に夏目雅子と堺正章と西田敏行と岸部シロー(牧瀬里穂、唐沢寿明、小倉久寛、柄本明も可)が出てきたら、日本の普通の観客に対して、絶大な異化効果を発揮したと思う(笑)。狙ってる方向はそういうことですよね、あの結末は。

三蔵法師 (中公文庫)

三蔵法師 (中公文庫)

誰かクプファーに如意棒のパワーと緊箍児の「苦痛」を教えてあげて!

(クプファーの演出は、ローカルな要素込みの日常へ落とし込むコンヴィチュニーと違って、色々言ってはいるけれど、どこへ持って行っても大丈夫な抽象度でがっちり構成するスタイルだから、如意棒とか出てくるはずはないですが……。)