2014年の野口英世

交響曲第一番

交響曲第一番

佐村河内がベートーヴェンを演じたことに着目して、増田先生は「天才神話、健在なり」とぶち上げたわけだが、

2014年のもう一人のペテン師が先端的な再生医療の場に出現したことを考え合わせると、

ニッポンの人々が彼らに「感動」してしまった参照枠の物語は、「天才」というハイカラな表象ではなく、野口英世風の立身出世物語、コンプレックスのバネ運動だったりするかもしれない。

キングの講談社だし。

佐村河内は譜面が書けないミュージシャン(ロック)で、オボちゃんは医師免許のない再生医療研究者。いかにもコンプレックスのバネ運動が起きてしまいそうなポジションであることを、もう一度じっくり考え直す必要がありはしないだろうか。

(故笹井先生は京大医学博士(たぶん医師免許ありですよね)で、若山先生は農学部出身で東大獣医学博士。小保方晴子は早稲田の工学博士(取り消し決定)。こうした「身分」の違いをどう見ればいいのか。)