まあ、落ち着いて

(先日の三ツ橋敬子&大阪響もオーケストラを気持ちよく響かせる好演で、今年に入って、これは大丈夫だろうと当たりをつけて行った演奏会が軒並みいい結果なので、これはきっと、そのうち反動が来るのではないかと怖れている(←貧乏性)。

あと、私は最近、「どうしてもやると言うんだったら気が済むまでやってみなさい」と腹をくくってとことんつきあう気の長い態度が身につきつつあるようで、常任指揮者は常任指揮者で、やりたいなら、やればいいんじゃないかと思っている。

……のだが、そういう話はあとでいいだろう。

今回はブログに直接リンクはしないが、客演指揮者から色々教えてもらえて嬉しかったときは、目の前のめでたい出来事を素直に祝ったらいいんじゃないか。ここにいない人間の陰口は、酒が不味くなる(笑)。昭和のオジサンは、すぐに物事を人事や「政局」のほうへ持っていくが、「良い職場環境はお互いを尊重することによって築かれる、疑心暗鬼で足を引っ張り合うのは良い仕事の敵」が指揮者・板倉の身をもって示した最大の教訓じゃないの。)

[と書いてすぐに水を差すような余談だが、日本を代表する作曲家・西村朗を、「次のコンサートのナマCM」だけのために舞台に立たせるのは感心しない。マンネリに苦言を呈するのであれば、「15年一緒にやってきているのだから、頼めばやってくれるだろう」みたいな気安さこそ、改めるべきだと思う。(誰に頼まれたわけでもないのに自ら宣伝をはじめちゃったのだとしたら、「先生、あなた、偉い人なんですから、どっしり落ち着いてください!」ということになってしまうが。)

洋食屋でこれからいよいよメイン・ディッシュというタイミング、さっきのお魚の味の記憶を舌に残しながら、さあ、いよいよ肉だ、とワクワクしているお客さんに寿司や刺身の話をしても、頭に入るわけがない。コンサートの流れというものがある。]

[ところで、Jupiter に出ていた小菅優インタビュー(by 山野雄大)は、どうやったらこういう話をピアニストから引き出すことができるのか、感心してしまいますね。以前、同じ小菅さんにインタビューしたことのある大久保賢さんは、読んでどう思われたのでしょうか?]