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(お母さんが、息子が学校へ行ってる間に部屋に入って、乱雑に散らかっているモノたちを「G」とか「L」とかラベルをつけた箱に整理整頓しようとしたら、帰宅した息子がブチ切れた。「ちらかってるんじゃねえよ、わかんねえのか、くそババア。二度とオレの部屋に入るな、ここはオレの聖域だ」云々。

まあ、他人にイジられるとムカつくってのはあるが、オトナになって色んな仕事を安定してこなそうと思うと、日常業務を整理しておくのは大事だと気付くよね。

しかしこれは、親子ゲンカの言い合いなのか。

クドカンの年末のドラマでは、父の後妻に部屋を整理されてしまった主人公が戸惑う場面があったが、クドカンは、ここで息子がブチ切れてグレる、という往年の不良ドラマの定番を当たり前のように回避したよね。物語はひとつではないし、オジサンたちの物語が今も現役なのかどうか、立ち止まって考える余地があっていい。)

[私は、整理整頓が嫌いではないし、周囲が乱雑に散らかってしまい、そのことを指摘されたときには、「やる前に言われて悔しい」とは思うが、乱雑なままでいられるための言い訳は考えないなあ。そういう態度は後ろ向き過ぎないか。同意して慰めてくれる「仲間」と徒党を組むにはいいかもしらんし、そこは、「キレイはキタナイ、キタナイはキレイ」な価値転倒のユース・カルチャーが誕生する夢の工場なのかもしらんが、そういう夢は、これまでもかなり巧妙に「搾取」され続けてきたことになっているような……。]