芭蕉布とユンタ

1965年にハワイ生まれの沖縄系三世歌手、クララ新川のために作曲されレコードが出たそうなのだけれど(出だしのギターは一瞬ハワイアンかと思って、フルートが入るとフォークにも聞こえるような)、三線と民謡風に歌われたり、今では様々な形があるみたい。

森山良子/BEGINの「涙そうそう」を歌った夏川りみという人がいて、なるほどぴったりっぽいですよね、と思って、彼女が三線を手に歌う「涙そうそう」などをYouTubeで眺めていると、

2005年12月31日、NHK紅白で長山洋子が芭蕉布を歌ったという情報を得る。司会が仲間由紀恵だった年か……。

ひと頃、ジャズ歌手もオペラ歌手も、アンコールは「涙そうそう」か「さとうきび畑」(ザワワ〜)、ということがありましたが、10年経った今頃、そのバックグラウンドの一端にようやく触れた思い。

踊らないほうの沖縄。

最初に昭和9年の新民謡「安里屋ユンタ」(コロムビアレコード)があって、芭蕉布の紹介、太鼓の古謡から最後に砂浜でおばあちゃんたちの安里屋ユンタで締める、というドキュメンタリーを夏川りみがやっていますが、安里屋ユンタは色々複雑そうですね……。

ワールドミュージックでソウルミュージック、という文脈だと、ひとまず、こういうまとめになりますか。

大栗裕のだんじりや獅子舞や六斎念仏もそうですが、これは「情報」としてウィキペディア的に捕捉・回収されてしまうと、全然面白くなくなっちゃいますからねえ。

そして踊るほうでは、琉球舞踊というのもあるわけか。「谷茶前」は玉城盛重(1868-1945)の振付。