外弁慶(「職務外での個人の表現活動」)

正統派大学人は、これですね。

http://www.sankei.com/west/news/150222/wst1502220049-n1.html

今や潤沢な設備・運営予算を確保したり、膨大な事務処理作業に圧迫されない研究環境を確保したりといった、大学の職務それ自体の自主的な健全化には限界があると思しき負け戦感満点のご時世らしいので、せめて職務外では、大学構成員の実力が遺憾なく発揮されるように最大限の自由をトップが保証しようではないか、というわけで、まことに正しい学長見解なのではないでしょうか。

リクツとヘリクツが入れ子になった、わけのわからん研究課題(外部競争資金付き?)を無理矢理でっちあげる某先生、みたいに、職務時間内に屈折・迷走されるのは、大学管理者の立場としては、ややこしゅうてかないません。

面倒なことは大学の外へ放り出しましょう。学外・職務外で暴れなさい。

内弁慶じゃなしに、外弁慶(それこそが伝説上のヒーローとしての弁慶ですな)となって、己の実力で闘いうる最強の相手と真正面から勝負しなさい、うちの教員が橋下と闘っておるように、ということですな。勝つか負けるか、ケンカはやってみなけりゃわからんが、そんなことはわしゃ知らんと。

職務を離れた瞬間から、きれいさっぱり職場を忘れて、上司と部下のしがらみや不平不満も忘れて、自由にすればいいわけや。

個人を組織から解放する管理者の鑑。

大学人は、みんな「職務外での個人の表現活動」という文言をSNSのトップページに掲げたらええねん。

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考えてみたら、職務外の会話やつぶやきであるにもかかわらず、内容が職務に関する愚痴ばっかり、というのは、不健全極まりないもんね。普通の会社員でも、今時はもう、そんなんは全然イケてないはず。みなさん、イケてる大学人になってください。

学内で毎日毎日、朝から晩まで先生同士で過ごしていると、「オレは中の下くらいかな」とか思ってしまうかもしらんけど、学位を取得して、大学の先生の座をゲットするくらいには知力があるんやし、職務外に学外へ出たら、マスコミさんがとりあえず「先生、先生」いうてくれる程度にはひとかどの人物でっせ。それらしく、広い世間で力を発揮したらよろしいねん。

「コッピーにあらず」やけれども、こういうときは国立大学の鶴の一声をコッピーして、連帯・共鳴や。独立独歩も、時と場合による、ということで。