「背後の匕首」論

おぬし、大阪維新は負けてない!と申したか。

背後の一突き Dolchstoßlegende とは、第一次世界大戦敗北後のドイツ国内において、主に右翼政党が、ヴァイマル共和政や左翼政党、ユダヤ人等を批判する際に好んで使った主張である。「背後からの一突き」、「匕首伝説(あいくちでんせつ)」、「背後の匕首」とも呼ばれる。

概要

1919年、国民議会でドイツの敗北の原因を調査する調査委員会が開かれた。この委員会で喚問された元参謀総長パウル・フォン・ヒンデンブルク元帥の発言がこの伝説の元となった。ヒンデンブルクの証言によると、第一次世界大戦におけるドイツの敗因は、軍事的作戦による失敗ではなく、革命後に政権を主導した社会民主党や、革命を扇動していた共産主義者らに求められるべきであるとする。

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この主張は右派や保守層に広く受け入れられ、休戦協定に調印したマティアス・エルツベルガーが暗殺されたことや、ドイツ国大統領フリードリヒ・エーベルトが裁判所において「国家反逆罪」を犯したと認定されたこと、そして共和政への不信感の遠因となった。国家社会主義ドイツ労働者党(ナチ党)においても公的な第一次世界大戦観として採用され、ヒトラーが政権を獲得するのにも一役買うことになる。

背後の一突き - Wikipedia

本土に攻め込まれての降伏ではなく、余力を残して負けた者には、しばしばこの種の思いがくすぶるらしい。

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「純粋な実力だけを考えれば勝っていたはずだ」と主張することで自尊心を守ろうとする心理は、しばしば、勝てたはずの勝負に負けた原因を「裏切り者」「内なる敵」に求めようとする。

既に歴史に登録された「よくある反応」です。

時流に流されることなく「不都合な真実」を見抜く俺ってイケてるかも、というのは、それこそがまさに浅はかな勘違いなので覚えておこう。

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くすぶり続けるであろう可哀想なナルシストたちへのケアを含めて、これからが難儀だね。

(「橋下は文化の破壊者ではない、どの団体もつぶれていないじゃないか」と言っている者がいるようだが、数十年存続してきたような音楽団体は、いつの世でもそう簡単にはつぶれないものです。

そもそも、「文化」は目立つから狙われただけだし、彼が発したメッセージは「大阪の帝王となった俺に跪け」であり、それはいわば、格好のイジメの標的になってとばっちり、みたいな話に過ぎない。兆候的な威張り方ではあっても、文化が彼の本命のターゲットだったことは一度もない。便乗して騒いだアホはおったけどね。

そんなこととは関係なく日常は続くのです。)