サクソフォーンの現代が始まるとき

「1970年以後」というようなことを急に言い出したのは、具体的な理由があって、どうやらサクソフォーンの奏法ということを考えると、

1970年にデニソフがロンデックスのためにアルト・サクソフォーンとピアノのためのソナタを作曲したあたりからサクソフォーンの現代が始まる

ということになるらしい。そうしてそれから10年するとドラングルが登場して、IRCAM周辺の色々な作曲家たちとコラボするようだ。ベリオとか野平一郎とか、武満徹もオーボエの曲をドラングルのために改作したり、とか。

で、こういうのを追っていこうとするとサクソフォーン奏者は微分音とか重音とかフラジオレットとかを吹けないとどうにもならない、ということになるらしい。

相対的に歴史が浅くオーケストラにレギュラーシートを得るに至らなかったサクソフォーン固有の事情はあるかもしれないが、70年以後にサクソフォーンが一挙にこういう方向へ突き進むのは、ちょっと面白いんじゃないかと思うわけです。

クラシック系洋楽器ということになっているのだけれど、ライブエレクトロニクスとか色々やるのが当たり前みたいな感じで、スコンと抜けた感じがするんですよね。

で、これは1970年からこちら側でいったい何が起きているのか、と思ったわけです。

Japanese Saxophone

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