科学の半可通が科学に対する幻想を助長する悲喜劇を見かけることがあるように思うが、「言語論的転回」なるものも、ことばの半可通がことばに対する幻想を助長する悲喜劇を招きますね。
ハナから幻想を抱かない人や、幻想から覚めた人のほうが圧倒的に多いのは、科学におけるそれと同じことだと思うけれど。
- 作者: 小谷野敦
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2016/03/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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短い序文に書いてあるのは、「反米」をめぐる悲喜劇もそうじゃないか、ということのようだ。で、本文は、「反共」と「反米」をちゃんと区別すると、「戦後」(昭和後期)と「平成」を分けて整理できるようになりますよ、という話をしているように見える。そしてその「昭和後期」と「平成」の間には、改元=皇位継承という踏み絵があるわけだ。