有限の多数と無限の区別

「○○は数知れない」という演説の紋切り型の言い回しがあるが、有限の多数(「○○は数知れない」と発言している話者にとっては数え上げることができないけれど、無限ではない「たくさん」)と、誰にもいつまでたっても数え上げることのできない無限は、別の概念ではなかろうか。

反知性主義は、「どちらもたくさんである」という判断が人間社会では一定の役割を果たす、という主張で、それはそうだと思うけれど、同じ機能を果たしているものが、別の観点からは違った性質を持っているのは、これまた、よくあることだろう(=文系・理系の擬制を疑う)。