1960年代の都市の膨張

東京どこに住む? 住所格差と人生格差 (朝日新書)

東京どこに住む? 住所格差と人生格差 (朝日新書)

本題は、今再び東京都心に人が住みたがるようになっている、という話だが、「1960年代には都市部の人口が日本の全人口の半数を超えていた」という話に、へえ、そうなのか、と思った(ここで言う都市部の定義がどういうもので、どういう統計からこのように言われているのか、確認したほうがよさそうな気はするけれど)。

我が家も1960年代の終わりに一家で大阪に出てきたのだから、他人事ではないし、郊外のベッドタウンに落ち着いたのは、まさしく、都市を拡張させすぎまいとする国策に誘導されたことになるのかもしれないけれど、

本当にそういう状態だったのだとしたら、そりゃあ、都市部で新宗教が躍進するはずだし、大阪のオーケストラ運動が軌道に乗って大栗裕が作曲家としてやっていけたのも、その恩恵を被っていたんだろうなあ、と思う。