Pな人々が集合しているのを見ると、みなさん伏し目がちな独特の姿勢で止まっている。マーティン・ジェイな沈思黙考ではなくスマホを凝視しているわけだが（笑）。
スマホを高々とかざして、Pを周囲の実写と重ねるARモードは、早々にオフにしている、ということなんだと思う。学習が速く、ステージの高い信者さんたちの集会場所なんですね。
ゲームのプロットに沿って闘いのステージを駆け上がるときには、拡張された意味空間にこういう風に深入りしなきゃいけないのだろうけれど、Pをロックオンしてから、こちらが最初の玉を投げるまでの間は、先方さんはお逃げにならない仕様であるらしく、だったら、「レイヤーの重なり」のところに滞留して、さまざまな記念写真で遊ぶ、という方々がいてもよさそうなのに……、やっぱり皆さんお忙しく前のめりに生きていらっしゃるようで、表層を宙づりで漂流するポストモダンなホモ・ルーデンスなる生き物は、なかなかお目にかかれない現実世界のレアアイテムである、ということが可視化されているのかもしれませんね。
