潮干狩り

いくつか資料の整理が一段落したので、夏が終わった打ち上げの気分で海に行く。山にはいないこれをあと2、3匹採れたらいいなあ、という、ささやかな潮干狩りである。

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もちろん、ここはもはや、そんなのんびりした場所ではなくなっていて(笑)、コンビニで煙草を吸って戻ってくると、人々が山の姿をしていない山のほうへ猛然と走っていて、面白そうなのでついていったが、もはや姿を消したあとだったらしく、何が出たのかわからずじまい。すると群衆のなかから「カイリュー2分!」と声があがり、その若者を先頭に、狩人たちは観覧車の向こうへ戻っていった。

騒ぎのあとの公園にポツンとピカチュウが取り残されていた。

少し前から大きな野犬を育てているのだが、調べてみると、犬の第二形態は天井知らずに育つ設定になっているんですね。せっかく来たので、残りの時間は、犬の餌の足しにしようと目の前に出てきたものをひたすら捕獲していたのだが、こういうことをはじめると、球を黙々と打つ昭和のパチンコ(私はやったことがない)はこういう気分だったのかなあ、と思ったりした。パチンコで食費を稼ぐというのもなんだかなあ、改めて、そろそろ潮時だと思う。

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「カイリュー2分!」はこういう光景であったらしく(3分で消える養殖ものだったんですね)、パチンコ気分で数分後に私がこの場を訪れたときには、巨大な花とワンチャンだけが同じ姿勢で残っていた。ワンチャンは、有り難く頂戴して、我が家の犬の成長の糧とさせていただきました。