プレガルディエン

もちろんクリストフのほうです(笑)。

シューベルトというと東独にはペーター・シュライヤーがいたけれどもフィッシャー=ディスカウが本を書いたり全集を作ったりしていて、こんな押しつけがましく説教臭いものではないはずだとピアノに目を(耳を)転じたとしてもブレンデルはやっぱり朗々と立派過ぎる感じがあって、ギーゼキングやバドゥラ・スコダ(そして少々ケンプ)を、次第に出始めていたフォルテピアノの演奏やゼルキン親子の知的なアプローチ(そしてその先駆けみたいなシュナーベル)と掛け合わせることで、ピアノ演奏としては瑞々しいけれどもこれがシューベルトかと言われると考え込まざるを得ないルプーやシフ、あまりにも孤高すぎるリヒテル等を横目に見ながら、あり得べきシューベルトの音について、あれこれ想像を巡らせるしかなかったわけですが、

プレガルディエンの仕事は、なんだか「決定版」感がありますね。堀朋平は、ほぼプレガルディエン派と言えそうにこの人のアプローチと共振しているわけですね。なるほど。