とことんつきあって見極めよ

誰も聴いてないというんだったら、今さらもっともらしいことを言っても後の祭り。今後こういうことがないように、苦い教訓とするしかなかろう。本気で、これはいい、と思っているんだったら、とことんつきあわないとダメだよ。東京で遠征を準備している頃の演奏をしかるべき「耳」で聴いていたら、行ってどういうことになりそうか、ある程度わかりそうなものだ。今の東京の批評家・ジャーナリストは、代替わりしたり、出がらしみたいな人しか残っていなかったりでスキルと経験値が低い、とか、それだけのことなんじゃないの。

(たぶん、そういういまいちな人たちの期待を一身に背負っているのだろうから先に予測しておくと、大野和士にオペラ劇場を任せたら、たぶん、あまりいいことはおきないだろうと私は思っています。まあ、見ていてご覧。彼の指揮を聴いて、本気でいい、と思えたことがいまだかつて一度もないもん。音楽とお芝居が大好きな人、悪い人ではないとは思うけど、指揮者としては、そこまでの器じゃないよ、あれは。一連の桐朋出身の指揮者たちとは多少違ったところがあって、相対的にマシに見えているかもしれないけれど。)