大阪の子供はどこにいるのか?

日曜日に新大阪に行く用事があったので、ついでに御堂筋/北大阪急行沿いの公園を回ってみた。

千里まで行くと街の高齢化を実感せざるを得ないのだが(私が住んでいる団地も同じです)、梅田・新大阪からそれほど遠くないあたりは休日の親子連れや中高生がたくさんいて、公園が賑わっている。なるほどこれが、郊外から都市近郊に人が戻っている、と言われる現象なのかと実感できた。地価が投機的に高騰した80年代までの経済状況は、やっぱり異常だったんですね。

母が住む八尾も若い親子が多いそうだ。「少子化」というけれど、それは統計的に均すからそういう数字が出るのであって、十分な数の子供が暮らしている地域とそうでない地域の差が大きくなっているのではないだろうか?


子供がたくさんいる地域の公園や歩道は公共交通機関などの導線もよく整備されていて、「大阪は公共がだらしない民都である」というのも、最近のことをよくわかっていない団塊世代あたりまでのボケ老人の妄言ではないかという気がする。北摂は転勤族が多く、しがらみなくサバけた風に街を設計できるのかもしれないなあ、と思う。

こういう地域が大阪維新の「若さ」を公人に求めたのは、橋本叩きの際に言われたような「マスメディアによる煽り」で片付けることはできないかもしれない。安倍や小池を支持する東京だって、似たような事情があるんじゃないの? 「言説が社会を作る」みたいな枠組に囚われたリベラルには、説明できそうにない事態が、今の都市周辺で起きているような気がします。

そしてやはり、このあたりに来たら淀川河川敷に行かねばならぬ。どうやら、私はこの景色が本当に好きみたいです。今回はJRの鉄橋の下まで歩いてみた。

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(大阪の老人がいつまでも現役にしがみつく気風は、ひょっとするとキタの文化というより、地域の旧家が残る泉州河内の習俗ではないかと、不意に思いついたのだが、これが適切な推測なのか、今はまだまったくわからない。)