演奏の拡散の行方

多くの人が情報発信者の「希望」に応じて律儀に「拡散」しているらしい発言で話題になっている横山幸雄は、最近「ギネスに挑戦」といった競技志向を強めているわけだが、もちろんみなさんは、スマホやパソコンの twitter の所定の操作をしただけのことなので、彼のコンサートを聴いてはいないですよね。

あのサラサラした演奏スタイルは、SNSとは違うしかたで、ピアノ界に薄く広く拡散・浸透しつつあるような気がしないでもないのだが。

横山の「ギネスに挑戦」は、膨大なピアノ文献を全部弾いてしまう勢いの大井浩明の最近のヤケクソみたいな活動とどこかしら響き合っているようにも思うので、色々な意味で膠着した世の中をシャッフルするプロジェクトとして、誰か、横山・大井のジョイント・リサイタルを企画しませんか?

大井と横山の両方を聴いてよく知っているであろう飯尾洋一さんあたりが、コーディネーターには最適だと思うのですが。

(話題になっている私立学校に奉職していた他の演奏家教授たちの動きをあわせみると、横山さんは、何かの事情でたまたま矢面にたつ巡り合わせになり、そのままタイミングを逃して引っ込みがつかなくなっているようにも見えるのですが……。)