拝啓増田聡様

なにかをつまらないと思うことと、つまらないと言うことはちがう。公開の場でつまらないと言うのが許されるのは、なにか単なる感想を超えた目的があるときだ。そうでなければ、それは単に「おれの感想きいてくれ」という押しつけになってしまう。

東浩紀のtwitterを遡って確認すると、これは、芸術家集団の「内ゲバ」めいた言動を戒める文脈でなされた発言だとわかる。

一方、研究者が研究の場で特定の方法や問題構成の是非等を検証する議論は、学問倫理としても社会通念としても、「なにか単なる感想を超えた目的」として認められている、という理解でよろしいですね。

増田様がこのような形で東浩紀の発言を「コピペ」したとしても、増田様の研究者としての言動への適切な論評が不当に抑制されることがあってはならないし、そのような、言外の(本来の文脈を離れて、ほぼ真逆に世界を不自由にするような)効用を期待したコピペ行為は、倫理的に批判されてしかるべきだと思います。いつまでそんな態度を続けるつもりなのでしょうか。

シンポジウムは、他の予定をキャンセルして聴講させていただきたいと思っております。関西で日本音楽学会の支部活動がはたしていつまで営まれるのか、気がついたら消滅していた、ということになりかねませんから、存在するうちに一度行く。楽しみにしております。