グレツキ、シュニトケ、ペンデレツキ

「悲歌のシンフォニー」(当時指摘した人が既にいたかもしれないけれど、おそらく佐村河内を売り出したチームのなかには、グレツキのシンフォニーが1990年代に「ヒットした」(本当に英国のアルバム売り上げチャートの上位に食い込んでしまった)ことを知っていて、似たことを仕掛けようというアイデアがあっただろうと思う)のグレツキは、80年代ポスト・モダン音楽の旗手としてもてはやされた(そして井上道義が好んで取り上げていた)シュニトケ、「広島に捧げる哀歌」のトーン・クラスターからシンフォニーを自作自演する新ロマン主義に転向したペンデレツキとまったくの同世代なんですね。

これはどういうことなのか?

京フィル定期演奏会の解説を書かせていただいて、とてもいい勉強をさせていただきました。(「ポストモダン」や「グローカリズム」という語彙を曲目解説で使ったのは、たぶん、今回がはじめてではないかと思います。)

本番の演奏も、京フィルが指揮者なしの弦楽オーケストラ(シュニトケの合奏協奏曲)を立派にやりとげておりました。