平成19年度(第62回)文化庁芸術祭、2007年(第28回)音楽クリティック・クラブ賞、茨木市市制施行60周年記念 松下眞一/交響幻想曲“淀川”

[PM 23:20 追記あり]

いろいろとお知らせなど。

●平成19年度(第62回)文化庁芸術祭

昨日(1/24)関西の参加公演部門の贈賞式と記念パーティーがあり(私は所用で欠席しましたが)、関西関係は無事終了いたしました。([追記]……と書きましたが、1/24の大阪での贈賞式は関西だけでなく芸術祭全体のもので、石川さゆりさんなどもご出席だったそうです。)

音楽の関西参加公演部門で、大阪シンフォニカー協会(大阪シンフォニカー交響楽団)が優秀賞を受賞。(10月の第121回定期演奏会、大山平一郎指揮のアメリカ音楽特集に対して。)

http://www.bunka.go.jp/geijutsu_bunka/geijutsusai/19_geijutsusai.html

今年は大賞、新人賞が「該当なし」なので、関西のクラシック関係では唯一の受賞になりました。おめでとうございます。

ちょうど今日はシンフォニカーの1月定期ですね。寺岡清高さんの指揮でリスト、コダーイ、バルトークのハンガリー特集。

シンフォニカーは、いつも曲目解説を事前にウェブに事前公開しています。今回は、わたくしが執筆させていただきました。よろしければどうぞ。

http://www.sym.jp/critic/k/t_122.html

[追記]

その大阪シンフォニカー交響楽団第122回定期演奏会のプログラムの曲目解説なのですが、バルトークの解説の2段落目、第4楽章の記述のなかにある「オーボエとチェロ」は、正しくは「オーボエとヴィオラ」の間違いです。申し訳ありませんでした。(せっかくのヴィオラの聴かせ所なのに本当にすみません。)

[追記おわり]

●2007年(第28回)音楽クリティック・クラブ賞

こちらは一週間前、1/17に発表されました(この時の記者会見も私は出席できなかったのですが)。

音楽クリティック・クラブ(関西の音楽評論家の親睦団体)は自前のウェブサイトを持っていないのですが、「関西クラシック音楽情報」さんが、受賞者・受賞対象の公演・贈賞理由を掲載してくださっています。

http://music-kansai.net/award03.html

こちらも大阪シンフォニーがらみの受賞があります。第120回定期のブルックナーの5番他(および関西二期会「愛の妙薬」公演)を指揮して、4月から同楽団音楽監督就任予定の児玉宏さん。

それから、昨年ベートーヴェンの「大フーガ」付き&シューベルトのト長調四重奏曲を弾いた京都アルティ弦楽四重奏団(贈賞理由の執筆はわたくしが担当させていただきました)は、今年、いずみホールのベートーヴェン弦楽四重奏全曲演奏会への出演が発表されたところですね(下のリンク先は、渡辺和さんによる第一報)。

http://blog.so-net.ne.jp/yakupen/2008-01-21

音楽クリティック・クラブ賞は、賞金の出ないささやかなものですが、印象に残る公演を顕彰させていただくことが、皆さまの今後のご活躍の何らかのお役に立てればと思っております。

●茨木市市制施行60周年記念 松下眞一/交響幻想曲“淀川”

昨年大フィル60周年記念行事のひとつとして「関西の作曲家によるコンサート」(大栗裕「雲水讃」とヴァイオリン協奏曲、松下眞一「星たちの息吹き」、貴志康一の歌曲と「日本組曲」、ちなみに、音楽クリティック・クラブ奨励賞の大岡仁さんはこの時の協奏曲の独唱者でもありました)

http://www.osaka-phil.com/schedule/detail.php?d=20070712

というのがありましたが、今週末1/27には、同じ大フィルの演奏で松下眞一の交響幻想曲「淀川」が彼の出身地、茨木市の市民会館で演奏されます(指揮は茨木出身の堤俊作)。

http://www.ibabun.jp/sub/2007-11-3.htm

1974年の初演(朝比奈隆指揮・京都市交響楽団)から30年過ぎてから、相愛大学を中心に楽譜の修復がなされて、大学コンソーシアム大阪音楽祭で2005年と2006年に再演されています。今回は4度目の演奏。いわゆる「前衛的」な手法の曲ではなくて、日本の旋法で京都を描写したりして、最後は合唱の「淀川讃歌」で終わる松下眞一としては異色作。なかなか実演機会の少ない作品だと思いますので、この方面に興味のある方は是非。