集合知とは何か - ネット時代の「知」のゆくえ (中公新書)
- 作者: 西垣通
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2013/02/22
- メディア: 新書
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このタイトルを思いついたので、メモしておきたかっただけのことです。
橋下氏の「国民投票をやりやすくするぞ」キャンペーンに関連して、
38頁以下の「一般意志は存在するか」を読んで、僅差で意見の分かれる政治案件を片っ端からハードルの低い多数決にかけるのが制度設計としてナンセンスであり、そんなのは「集合知」以前にダメダメだ(「アローの法則」というのがあるらしい)ということを納得して頭を冷やすだけでも、意味があるんじゃないでしょうか。
本書は、『「みんなの意見」は案外正しい』という集合知の煽り本の「種明かし」をしてみせるのが前半のポイントなのだと思います。そうした批判は批判として、「みんなの意見は……」という邦題は実に味わい深くて(原題 The Wisdom of Crowds)、カタカナIT用語を駆使するデジタル・エリートに rest of us が群がって逆襲する絵が浮かぶ絶妙のキャッチコピーだったとは思いますが。
- 作者: ジェームズ・スロウィッキー,小高尚子
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/11/25
- メディア: 文庫
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