大阪フィル@おとな会

~オトナ度ちょい増しTV~おとな会 | MBS

昨夜の録画をみたら、とてもいい番組だった。大阪フィルのどこに着目するか、というだけでなくスタジオのタレントさんたちのリアクションが興味深い。

大阪の情報バラエティ番組は、橋下維新を育てた張本人と決めつけられて、「言論が現実を作る」みたいなポストモダン風のアングルで散々悪口を言われたが(そして「大阪の政治はメディアが戦犯である」という論調の口火を切ったのは東大を出たジャーナリストさんだったわけだが)、むしろこの空気感が大阪のテレビだと思う。(MBSとよみうりの違いというのも多少はあるかもしれないけれど。)で、朝比奈さん(実は彼も東京育ちだ)や朝比奈さんが作った楽団のキャラは、つかず離れずに、その空気のなかにあって、でもそれは、そこに染まると堕落していく悪しき共同体(「勉強の哲学」が忌み嫌うような)というのとも違うと思う。

まあ言うたら、私もこの空気のなかで育てていただいた人間である、と、やっぱり思います。それは、大阪フィルがいいオーケストラかどうか、という客観的な評価の話ではなくて、大阪という街にオーケストラがあるというのはどういうことか。もしかしたら別の団体から教わる可能性があり得たかもしれないけれど、事実として、それを教えてくれた/教えてくれるのは大フィルだなあ、ということだと思う。いちいち口に出していわんでもええことかもしらんけど。

番組は、1週間ホームページで無料配信されている。このあたりも「オトナ」ですなあ。

(そのうえで、先の定期の英雄の生涯の演奏には、私は納得していないけれど。)