里帰り公演

先月、中村恵理が東京オペラシティの「B→C」に出て、東京と西宮で演奏会をやっていたが、彼女は今回の帰国でスザンナを歌ったらしいですね(新国立劇場)。

「B→C」のプログラムには先の出演予定は書かれていなかったので、私は何も知らないままに、

ルトスワフスキーのかわいらしい「歌の花と歌のお話」で、ほほえみながらも決して媚びないのがいい。喜劇的な場面で毅然としている彼女の姿をオペラ本編でも見たい。

と日経の批評に書いたが、オペラ(しかも喜劇オペラ)への期待を高める締め方で正解だったようだ。一寸先は闇と言いますが、ときには結果オーライな幸運もある。シリアスなプログラムに1曲だけコミカルな作品が入っていて、それで強く印象に残ったのだが、彼女自身が既に「今はオペラ・ブッファ」な気分だったのでしょうか。