小森邦彦マリンバリサイタル

ザ・フェニックスホール。マリンバのオリジナル作品を集めた演奏会ですが、自分が紹介している作品への共感、作曲家との連帯感があるのかどうかが不明。どんな難曲でも平然と暗譜で弾きこなす、ほとんど演奏機械的な性能ばかりが表に出る演奏会でした。(おそらく何を書いても弾いてくれるので作曲家に重宝がられているのではないかと想像しますが、そうやって、作曲家の「やりたい放題」を許すのが演奏家として適切な態度なのか、私には疑問です。)後半で演奏中に映し出されたコンピュータグラフィクス(小阪淳)も、音楽との同期が粗雑で、どういう効果をねらったのか意味不明。レイノルズ「オータム・アイランド」、伊藤弘之「幻影の森II」、細川俊夫「想起」、セリー「ナイト・ラプソディ」、ヴィニャオ「タンブラーズ」(ヴァイオリン花田和加子と共演)。