2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

大栗裕「挽歌(高丘黒光先生の御魂に捧げる)」と「吹奏楽のためのディベルティメント」(フィルハーモニック・ウインズ大阪第10回記念定期演奏会)

本日はフィルハーモニック・ウインズ大阪の第10回記念定期演奏会。大栗裕が天商バンドの恩師、高丘黒光に捧げた1974年の曲「挽歌」を聴かせていただくことができました。お弔いの音楽を洋楽器で書くときには、葬送行進曲であったり、エレジーであったりとい…

20世紀のオペラといえば「ペレアス」と「ヴォツェック」なのだそうです(「ルクリーシアの陵辱」日本初演の周辺)

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[5/2 あちこちに加筆しています。最後に付記と追記あり。]柴田南雄の「バルトーク」論考に関連して、そもそも当時の『音楽藝術』で連載をもった作曲家は他に誰がいたのか、空き時間に調べてみました。1955年以前にかぎれば、(単発寄稿はほかにも色々ありま…

「パルジファル」と「フィデリオ」のスペイン

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大阪音大の図書館に、安田秀之『イベリアの音楽』(上)(下)という膨大な音源・楽譜のカタログが入っていました。個人コレクションの目録で、レコード・楽譜等の現物は上智大学イスパニア文庫(現・ヨーロッパ研究所内 http://www.info.sophia.ac.jp/ei/)…

それと知らずに過ごした聖金曜日前後の近況

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柴田南雄とバルトークのエントリー、しつこく細かい手直しを続けていますが、水面下では、バルトークの次はファリャを勉強しようと色々探索しております。

吉田秀和『永遠の故郷 夕映』に取り憑くシューベルト

[4/19 追記あり] 永遠の故郷─夕映作者: 吉田秀和出版社/メーカー: 集英社発売日: 2011/01/05メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 13回この商品を含むブログ (7件) を見る 読み終えて書棚へ片づけようかと思って見たら、わが家の吉田秀和の…

バーンスタインが難しい話をするとき(大フィル定期演奏会その2)

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先日の大フィル定期でバーンスタインの「不安の時代」が演奏されて、大植さんにとっては長年やりたかった曲だったようで、念願がかなったということらしく、明快な演奏だったと思うのですが、こちらが宿題を受け取ってしまったような気がしております。冒頭…

「会って、被災者の方達の話をききたい」と願う指揮者のシベリウス(大フィル定期演奏会)

被災地支援で、大阪クラシックのミニ版をやりたい、と大植英次さんは先日の記者会見でも言っていましたが、本日、発表になったようです。 大阪市と(社)大阪フィルハーモニー協会は、平成23年4月28日(木)大阪市役所本庁舎内各所において「がんばろう日本 …

リッター・フォン・ケッヘルの主題目録(小宮正安『モーツァルトを「造った」男』)

モーツァルトを「造った」男─ケッヘルと同時代のウィーン (講談社現代新書)作者: 小宮正安出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/03/18メディア: 新書購入: 2人 クリック: 17回この商品を含むブログ (7件) を見る ディレッタンティズムと博物学と主題目録の親…

柴田南雄のバルトークと作曲家の「第二の人生」

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[4/11 いくつかの引用を補足。これで加筆は打ち止めにしたいと思います。……と思ったのですが、4/12 終わり近くに大田黒元雄の引用を追加して、戦前の不正確な情報をいくつか修正。柴田南雄のいわゆる「配分法」に関する補足と、間宮芳生に関するコメントを追…

現代音楽と大栗裕のコンサートのスケジュール

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新学期が動き出したと思ったら、連休前なので早めに、という〆切が迫って来て、時間がないのでリンクのみ。その1:芦屋と東京の大井浩明さん http://ooipiano.exblog.jp/16164549 http://ooipiano.exblog.jp/16136451 歌舞伎も文楽も、東京では通し狂言が好…

近刊の「近」

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「この巻は西洋音楽史の最後の段階の概説であり」と書き出す柴田南雄『西洋音楽史 4 印象以後』という書物は、1966年11月30日付のあとがきで、企画の成り立ちにさらりと言及している。 音楽之友社で、音楽史四冊本の企画が生まれ、私たちが最初の打合わせを…