2007-01-01から1年間の記事一覧

「巨匠路線」? - 大阪フィルハーモニー交響楽団ベートーヴェン交響曲全曲演奏会の大植英次

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11月末のベートーヴェン・チクルス3回目の交響曲7番を聴いてからずっと書こうと思っていたのですが、時間がなかったりでタイミングを逃してしまって、そうこうするうちに、もうまもなく最終回の「第九」なので、今のうちにこのシリーズについて思うところ…

ポピュラー音楽研究を専攻できる大学院・大学リスト(暫定版)

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増田聡さんが、おそらく必要な人にとってはとても便利と思われる一覧を作成していらっしゃいます。 思うところあって「ポピュラー音楽研究を専攻できる大学院・大学リスト(暫定版)」というのを作りましたhttp://homepage3.nifty.com/MASUDA/PMSfaculty.htm…

大阪センチュリー交響楽団第127回定期演奏会

ザ・シンフォニーホール。来年から沼尻竜典が首席客演指揮者になるのは、同氏が音楽監督を務めるびわ湖ホールとの関係を深める意味があって、来年のびわ湖プロデュース・オペラでは大阪センチュリーがピットに入ると聞いています。(京響は十年間お疲れ様で…

大阪フィルハーモニー交響楽団創立60周年記念「永遠のマエストロ朝比奈隆展」(リーガロイヤルギャラリー)

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大フィル創立60周年記念の朝比奈隆展に行ってきました。 大阪フィルハーモニー交響楽団創立60周年記念 「永遠のマエストロ 朝比奈 隆 展」〜音楽を愛し、魂を捧げた人生の軌跡〜 ベートーヴェン、ブルックナーの指揮で世界に名を馳せた朝比奈隆さん(1908〜20…

オペラの世界では2007年現在でも「世紀転換期」が続いているのか? - ツェムリンスキー「こびと」(びわ湖ホール)とナイクルーグ「スルー・ロージーズ(Through Roses)」(大阪シンフォニカー交響楽団)

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「朝日新聞」夕刊に長木誠司さんのツェムリンスキー「こびと」評(11/25、びわ湖ホール)が出ていました。 世紀転換期のウィーンらしい、フロイト的な人間理解が顔をのぞかせている。 等々、公演を絶賛する文言を読んでいると、まるでこのオペラがオスカー・…

いずみシンフォニエッタ第17回定期演奏会(の批評)

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先の日曜日11/4の演奏会ですが、本日の「日経新聞」大阪版夕刊に批評を乗せてもらえる予定です。

本物のピアニスト受難の時代?

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久々の更新ですが、先日、ちょっと考え込んでしまう経験をしたので、そのことを書いてみます。ある音楽関係者と雑談していると、その人は、「○○というピアニスト、ピアノが壊れそうな弾き方だよね(笑)」と言うのです。大急ぎでフォローすると、その演奏家…

マルガサリ版「桃太郎」

作曲家の野村誠さんが十年がかりで取り組んでいるガムラン集団による「桃太郎」、大阪公演初日を観ました。 この夏、マルガサリの問題作『桃太郎』待望の大阪公演が実現しました。「鬼ヶ島でなにがあったのか」ぜひ、みなさんの目でお確かめください。 『桃…

京都市交響楽団第503回定期演奏会(の批評)

8/8(京都コンサートホール)の京響定期演奏会の批評が、本日の日経新聞夕刊(大阪本社版)に掲載の予定です。来年4月から常任指揮者に就任することが決まった広上淳一さん指揮の演奏会。まだ、来年度の公演予定も出ていませんし、広上さんはコロンバス交響…

大フィル(7/5)と京響(7/14)で下野竜也さんを聴く

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7月は大フィル定期(5、6日、ザ・シンフォニーホール)と京都ミューズ主催の京響公演(14日、京都コンサートホール)で、相次いで2回、下野竜也さんが指揮する演奏会を聴きました。

中野振一郎(チェンバロ)と高田泰治(フォルテピアノ)のデュオ、アレクサンダー・コブリンのショパン

CD

音楽現代8月号のCD評は次の2枚を担当しました。 デュエット~チェンバロとフォルテピアノのための作品集~アーティスト: 中野振一郎,高田泰治出版社/メーカー: マイスター・ミュージック発売日: 2007/06/25メディア: CD クリック: 2回この商品を含むブログ (…

「音楽を考える」という授業の概略 (2)

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[7/24早朝 後半のラヴェル、R・シュトラウスの管弦楽曲の解説、シューマン、ドビュッシー、スクリャービンのピアノ曲の分析を追記しています。]神戸女学院でやっている授業の内容。id:tsiraisi:20070705#p1の続きです。音響学と音楽理論の関係を説明した前回…

「音楽を考える」という授業の概略

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(7/21、古典派の書法の特徴、モーツァルトの器楽とグルックのオペラ・アリアの話を追記しています。)神戸女学院の音楽学部で、今年の前期は「音楽を考える」という授業をやっています。具体的なテーマとしては、「音楽分析の基礎」ということにして、「音…

「木曜リサイタル」作曲家シリーズ全8回終了

ピアノの木下千代さん、チェロの元井あずささんによるこの日6月28日のショパンで、ムラマツリサイタルホール新大阪の「木曜リサイタル」作曲家シリーズ全8回が終了しました。5月10日から6月28日まで、毎週木曜日19:30からの約一時間半。公演時間はやや短…

マーツァル&チェコ・フィルのドヴォルザーク交響曲第2、6番と、アバド&マーラー・チェンバーのシューマン(withナターリャ・グートマン)とブラームス

CD

音楽現代7月号のCD評は次の2枚を担当しました。 ドヴォルザーク:交響曲第2番&第6番アーティスト: チェコ・フィルハーモニー管弦楽団マーツァル(ズデニェク),ドヴォルザーク,マーツァル(ズデニェク),チェコ・フィルハーモニー管弦楽団出版社/メーカー: エク…

改めて大フィル6月定期の大植英次さん休演の件

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先週の大フィル定期の「指揮者のいないブラームス」。忙しくて、考えをまとめる時間がなくてモヤモヤした感じが残っていたところに、毎日新聞の音楽担当記者さんから電話で取材がありまして、本日夕刊の「指揮者不在の大フィル公演」という記事に、コメント…

大阪音楽セミナー2007「古今東西音楽考 −その22−」第5日:『フランツ・シューベルトとロマン主義時代の幻想曲』

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講師を担当させていただいた大阪音大の公開セミナー、反省点ばかりですが、なんとか本日終了いたしました。ご来場いただいた皆さまには、本当にありがとうございました。準備、本番をご支援いただいた大阪音楽大学エクステンション・センターと大阪府立情報…

大阪フィルハーモニー交響楽団第409回定期演奏会

木曜日の定期初日はムラマツリサイタルホールのシリーズと重なってしまったので、今月の大フィル定期は今日の二日目を聴かせていただくつもりでいたのですが、昨日は大変だったようですね。 昨日6月14日の第409回定期演奏会におきまして、音楽監督の大…

江村哲二さんのこと

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作曲家の江村哲二が11日にご逝去されたと知りました。このことが報じられた昨日は仕事に没頭していて、外の情報をまったく見ていなかったので、つい先ほど知りました。(私は、たまたま5月の演奏会を聞いただけで、直接の面識はありませんし、残念ながら、…

関西二期会第66回オペラ公演G. ドニゼッティ「愛の妙薬」

午後から二日公演の初日に行ってきました。尼崎のアルカイックホール。演出もこなれていますし、児玉宏さん指揮のオーケストラ(ザ・カレッジ・オペラハウス管)が素晴らしいかったです。児玉さんは、既に東京でも(主に楽劇指揮者として)ご活躍ですが、イ…

ハン・カヤ ピアノリサイタル、オーケストラ・ムジカ・チェレステ演奏会、大植英次・大フィルのベートーヴェン、宮下直子ピアノリサイタル

先週末から立て続けに中身の濃い演奏会が続いているのですが、今は全然時間がないので、とりあえず感想の概略をメモ的に書いておきます。 ハン・カヤ ピアノリサイタル、6/1(金)、京都府民ホール・アルティ オーケストラ・ムジカ・チェレステ、6/2(土)、…

トランスミュージック2007 江村哲二×茂木健一郎(の批評)

5/26(いずみホール)の「トランスミュージック2007」江村哲二×茂木健一郎について批評を書きまして、本日の日経新聞夕刊(大阪本社版)に掲載の予定です。 関連エントリー 「トランスミュージック2007 江村哲二×茂木健一郎」音楽とクオリアのコラボは「ロマ…

トランスミュージック2007 江村哲二×茂木健一郎

午後、いずみホール。この演奏会については、出演者お二人の個人ブログやこの演奏会の特設ブログで進捗状況が逐次公開されていましたし、お二人の対談が新書として出版されています。これだけ事前情報がたっぷり提供された公演は珍しいんじゃないでしょうか…

「木曜リサイタル」作曲家シリーズ・3ベートーヴェン 松村英臣ピアノリサイタル

先日、ご紹介した新大阪・ムラマツリサイタルホールでのリサイタルシリーズの3回目、本日終了いたしました。次回は、来週5/31(木)19:00〜、中務麗子さんによるプロコフィエフ。「ロミオとジュリエット」からの10の小品と、八幡順さんを迎えてヴァイオリン…

京都市交響楽団第500回定期演奏会(の演奏評)

5/12に行われた京響500回目の節目の定期演奏会(京都コンサートホール)。「京都新聞」に批評を書きまして、予定通りであれば、本日の夕刊に出るようです。(出ていなかったらごめんなさい。私自身は京都に住んでいないので、あとで掲載紙を送っていただ…

アナ・チュマチェンコと仲間達

滋賀県大津市のしがぎんホール。前半はチュマチェンコのヴァイオリン(ピアノ、占部由美子)でベートーヴェンとシューベルト、後半は、この演奏会をプロデュースしたヴァイオリンの玉井菜採さんらが加わってドヴォルザークのピアノ五重奏曲。22日(火)には…

大阪アーティスト協会×ムラマツリサイタルホール提携企画2007「木曜リサイタル」作曲家シリーズ

ご案内が遅れてしまいましたが、新大阪のムラマツリサイタルホールで「木曜リサイタル〜作曲家シリーズ」という企画がスタートしています。 かつて学校の音楽室には、大作曲家の肖像画が飾られていたものです。そんな懐かしい情景を思い出しながら、一晩にひ…

パッパーノのチャイコフスキーとアシュケナージのショスタコーヴィチ「死者の歌」

CD

音楽現代6月号のCD評は次の2枚を担当しました。 ショスタコーヴィチ:交響曲第14番「死者の歌」アーティスト: アシュケナージ(ヴラディーミル),ロジャーズ(ジョーン),レイフェルクス(セルゲイ),ショスタコーヴィチ,NHK交響楽団出版社/メーカー: ユニバーサ…

大阪フィルハーモニー交響楽団(大阪国際フェスティバル2007)

大植英次さんの指揮でブルックナーの交響曲第8番(ハース版だったらしいです)。大植・大フィルは、昨年のマーラー5番に続いて、大阪国際フェスティバル二度目の出演ですね。定期演奏会がザ・シンフォニーホールへ移ってから、大フィルをフェスティバルホ…

「トランスミュージック2007 江村哲二×茂木健一郎」音楽とクオリアのコラボは「ロマンチック」なのか「非ロマンチック」なのか?

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脳科学者(という肩書きでいいのでしょうか)の茂木健一郎さんが、5月のサントリー音楽財団コンサート「トランスミュージック2007」で、作曲家、江村哲二さんとコラボレーションするようです。 「TRANSMUSIC 対話する作曲家 江村哲二〜脳科学者 茂木健一郎…