2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

中野慶理ピアノリサイタル

いずみホール。背景を限界まで希薄に抑えて、メロディを浮かび上がらせるドビュッシー(「夢」、「ロマンティックなワルツ」、「スティリー風タランテラ」)はユニークで意欲的な演奏でした。他に、ショパン「マズルカ」op.33-4、op.33-2、フランク「前奏曲…

ベートーヴェンとの対話 四方恭子・河野文昭・河野美砂子によるベートーヴェンピアノトリオ全曲演奏会第3回

午後、京都府立府民ホール・アルティ。楽器間の音量のバランスは前回よりもかなり改善されていましたが、ピアノ(河野美砂子)に、ヴァイオリン(四方恭子)、チェロ(河野文昭)を生かし、立てるだけの余裕がない状態だったのは残念に思いました。曲目は「…

エスペリオンXXI

ザ・フェニックスホール。「ドン・キホーテ」とセルバンテスの時代の音楽というテーマで16、17世紀スペインの歌と舞曲。ステージも客席も、普段のクラシック・コンサートとは違うオシャレでくつろいだ雰囲気でした。ヴィオラ・ダ・ガンバのサヴァールがリー…

松下悦子ソプラノリサイタル

いずみホール。前半がシューマン(「ミニヨン」)、リスト(「ペトラルカのソネット」)、三善晃(「抒情小曲集」、詩:萩原朔太郎)、後半が雨にまつわる日本とドイツの歌曲という、この人らしい多彩で興味深い選曲。歌はやや生真面目で、リストなどおとなし…

大阪フィルハーモニー交響楽団第391回定期演奏会

ザ・シンフォニーホール。大植英次指揮によるマーラー「交響曲第3番」(メゾソプラノ:坂本 朱、合唱:大阪フィルハーモニー女声合唱団、大阪すみよし少年少女合唱団)。この作品には、独唱・合唱が加わるというだけでなく、独白調の語り(第1楽章のトロン…

かんでんクラシック・イン・京都 西本智実指揮京都市交響楽団

午後、京都コンサートホール。前半、渡邊玲奈の独奏による2つのフルート協奏曲(ジョリヴェとモーツァルト第2番)がお目当て。技術的には安心して聞くことができましたが、もっと思い切った表現で仕掛けないと、オーケストラに埋もれてしまう。そこが協奏…

室内楽友の会299回例会パスカル・ロジェ、小林美恵デュオ・リサイタル

京都府立文化芸術会館。ブラームス「ソナタ第3番」、シマノフスキ「神話」、ドビュッシー「ソナタ」、プロコフィエフ「ソナタ第1番」という大きな作品ぞろいのプログラムで、パスカル・ロジェの明晰で立体的なピアノが揺るぎない柱のように演奏を支えてい…