2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

カタチとココロ・制度と感性:カリスマは有望か虚しいか

いかに社交的であろうとも、世の中のうちで私が知りうる範囲は、私が知らない範囲とまだらに混じり合って、それほど広くないと考えるのが理性的だと思うのだが、自分が知りうる範囲内に「これだ!」と惚れ込む大人物が出現する/そのような「気付き」を得る…

作曲のサカイ

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ゴダールだそうで、「若さ」を自ら上手に演出するので、年長の女性受けが良さそう。(私が「お気に入り映画ベストワンは『勝手にしやがれ』☆」を公言する人(アンケートに書きそうな)として真っ先に思い浮かべるのは渡辺満里奈……。) アーティスト症候群---…

倫理?

(1) 素朴な疑問なのだが、出来上がった映画は企画書通りの内容になっているのだろうか。絵コンテを何ヶ月もかけて前から順に書いていったときに、物語が動き出して、結末が当初の予定と違ってきたりしていないのか。 (2) 「倫理」と訳される ethos は、もと…

詩的言語と歌手の視線

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フィッシャー=ディスカウはドイツ・リートの大家ということになっているけれど、「あれは朗読であって、歌ではない」と言う人もいるみたい。昔NHKでカツァリスのピアノなどと平行して、彼がドイツ・リートをレッスンする番組がありましたが、見ていると、シ…

アリさんは、キリギリスさんがあそんでいるなつのあいだ、いっしょうけんめいはたらきました

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でも、本物の作曲家さんたちは、ブラームスさんもマーラーさんも、秋からのシーズンは雑務に追われて、夏の休暇の間に避暑地や別荘で作曲したそうですから、夏の間(こそ)仕事してたんですよね。演奏家さんも、あっちこっちでセミナーをやったりするし。イ…

大先生から「アホらしいが妙に煩悶させられるコジツケ」の烙印を押されてみたい(コンヴィチュニーの「神々の黄昏」)

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タイトルは適当につけたので、大した意味はありません。 ワーグナー 楽劇《神々の黄昏》 [DVD]アーティスト: ボネマ(アルベルト),デヴォル(ルアナ),イトゥラルデ(ヘルナン),ブラハト(ローラント),シュトゥットガルト州立オペラ合唱団出版社/メーカー: TDKコ…

早合点は誇大広告の温床になる

[加筆に伴いタイトル変更]

未来を語る英語たち

「意志」(will、やるつもり)は「可能性」(be able to、私はできる、できるんだ、できないことがあるものか!)と同義だ、と丸暗記させる英語教師がいるとしたら、そのポジティヴな未来認識は、既に「ゆとり教育」を先取りしていたのかなあ、と思う。すべ…

とんがり坊主と歴史のムシカ

音楽や音楽家の「再評価」を想像するときに、今まで見過ごされてきた特定の個人のランキングがいきなり赤丸急上昇する図を想像するのは、音楽というと、魅力的な「主旋律」があって、ドソミソとかブンチャッチャッの「リズム&伴奏」を従えるテクスチュアを…

「才能」の話をしてもつまらない

「クラシック音楽に謎はない」という話の補足。

プレミエ考

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「今日は私にとって特別な日です」通し稽古とダメ出しを終えた最終日のお昼休み前、1時間後には発表会というときに、コンヴィチュニーは急にそんなことを言い出した。

世界の片隅

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音楽にも、録音・複製物という「もの」の形で流通する局面があるし、美術にも、展覧・展示というパフォーマンスの側面がある。 西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書)作者: 岡田暁生出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2005/10メディア: 新書購入: …

音楽の缶詰

しかし、「小菅優はシュナーベルを踏まえているから本物だ」式のほめ方は、ほめ方に芸がないと言わざるを得まい。音楽の伝統(というより私は「文化」という言葉を使いたいが)はそんなところに存続しているわけじゃあるまい。古いレコードを聴く習慣を尊重…

レコード会社や楽譜出版社がなくても音楽はできる

(つづき)

コンクールに入賞して国際市場にデビュー、などしないピアニストは星の数ほどいるのだが……

(もひとつ、つづき)

クラシック音楽にはもはや今さら謎はない

(まとめ)結局、クラシック音楽と向き合う時にしゃちこばった感じになるのは、舶来の高級品という感覚が抜けないせいではないだろうか。

映画のなかの大阪(「めし」と「家族」)

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世間に降り注ぐ奇怪な電磁波のつぶやきを振り払って正気に戻って、映画のなかの大阪をチェック。そのうちどこかで使える素材がありはしないかと、この映画に大阪が出ていると知ると、どうしても確認したくなってしまうのです。 めし [DVD]出版社/メーカー: …

作る人と売る人

ものを作るのと、ものを売るのは別のことだ。

憑依と抵抗の今昔:カティア・ブニアティシヴィリとヴァレリー・アファナシエフのこと

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http://blogs.yahoo.co.jp/katzeblanca/24958475.html持って回った書き方をしているけれど、要はこのビデオクリップにアファナシエフがご不満だったという話。

中川右介『歌舞伎 家と血と藝』

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歌舞伎 家と血と藝 (講談社現代新書)作者: 中川右介出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/08/13メディア: 新書この商品を含むブログ (8件) を見る このところオペラ「夫婦善哉」のことなど考えていたので、武智鉄二が歌舞伎をやるときの後ろ盾になった簑助さ…

和歌の読み方(渡辺泰明『和歌とは何か』)

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和歌とは何か (岩波新書)作者: 渡部泰明出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/07/22メディア: 新書購入: 10人 クリック: 51回この商品を含むブログ (15件) を見る クラシック音楽の語り方が今では昭和の頃とは変わっているように、和歌へのアプローチも更…

台風予報

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http://mainichi.jp/feature/news/20130814ddf012040005000c.html

オペラを生かすのは「音」か「人」か?

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最近書いた原稿に入りきらなかった導入部。下書きなので、年号などはあとで確認するつもりで空白のままになっています。

関西ナウ:音楽を仕切る女性たち(コラム風に)

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私は自分から「音楽評論家」を名乗ったわけではなく、京都新聞で音楽評を書くことになって、掲載紙面を見たら何の断りもなく「音楽評論家 白石知雄」と書かれていたので、以来、そのままにしているのだ、ということは何度か書いたと思います。ある時期まで、…

日本語の添削(大幅加筆)

×一緒にここまで来た → ○一緒にここに来た

何にお金をかけて、誰を幸せにするか?

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「お金をたくさん受け取る人=一番幸せな人」という等式が成り立てば話はシンプルになるけれど、そうとは限らない。かなり前から、私たちは「ガメツイ守銭奴」とは違う生き方がいいんだ、と思うようになっている。そして倹約は「貧乏臭い」に位置づけられて…

衣装を脱ぎ捨てろ!

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「魔笛」にお掃除おばちゃん登場。やっぱり、今、オペラはお掃除おばちゃんですよ。しかも、パミーナとベンチに並んで座った!(いったいどの場面がそうなるんだ、と思われるでしょうが、そうなるんです。)が、「革命」はドキドキしますね。段取りとして次…

疑心暗鬼な人々

情報を小出しに絞ってだしながら様子を見ていると、潜水艦のソナーみたいに時間差で反応があって、どこのどのあたりがちゃんとしていて、どこのどのあたりがろくでもないのか、色々わかってきますが、もちろん、そんなことはここには書きません(笑)。「魔…

システムの崩壊に立ち会う者

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毎日90分×4コマで規則正しく進むコンヴィチュニーのオペラ・アカデミー。1行ずつ、ワンパラグラフずつ進んでいく感じは、大学の文学部を出た人ならみんな一度は経験して、でも最近はそういうスタイルの教育が不可能になりつつあると嘆かれたりもしていると…

女の味方/女の敵

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「マクベス」のお掃除オバチャンに続いて(http://d.hatena.ne.jp/tsiraisi/20130508/p1)、コンヴィチュニーの「魔笛」(びわ湖ホールにて進行中)の三人の侍女のみなさんは、お色気要員あり、力仕事もお手の物で、ほぼ「●ョ●●」な感じに舞台を支配して、パ…