2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

録音の「露出」

F値だの露出だのシャッター速度だのISO感度だのという語彙を中途半端に覚えると嬉しくなっちゃって、オーディオ(音響再生産技術ですか?)を巡る語彙の数々(ダイナミックレンジだとかS/N比だとかマイクの指向性だとか)は、カメラ用語のどれかと一対一で対…

track number / session / piece と work

track number とは何か?映画フィルムの「サウンドトラック」とか、磁気テープの「2チャンネル4トラック」とか、というのと、LPやCDの「トラック番号」では、track の語の意味合いが少々違っている気がするけれど、どういう風になっているのか、少し考えて…

パリと私、老人と青年

今月の京都新聞の批評(ブルガリア国立歌劇場のトゥーランドット)は14日夕刊、パリのことが大きく報じられている紙面に掲載されたようだ。(あれが決行されたのは13日の金曜日だったんですね。)日経ではコンセルトヘボウ(ユジャ・ワンがチャイコフスキー…

正対

カメラを被写体と正確に正対させたいときには鏡を置いたらいい、というのは、カメラマンさんのTipsらしい。別にベラスケスとフーコーだけが知っているエピステーメーの奥義というわけではないようだ。(障子を歪みなく正面から撮る日本映画の撮影所って贅沢…

大栗裕と芸術祭

[追記: 合唱組曲「彼」の作曲年が間違っていたので直した。]大栗裕の芸術祭参加作品は3つあるが、 昭和36(1961)年文部省芸術祭音楽部門 交響管弦楽のための組曲「雲水讃」(朝日放送) 昭和38(1963)年文部省芸術祭音楽部門 ヴァイオリン協奏曲(毎日放…

「ウォークマン猿」再考: モノラル/ステレオ/モノクローム

話が入り組んでいるらしいことがわかってきたので、基本的なことをまとめてみた。 1950年代以前「ニューメディアのモダニズム」レコード、ラジオ、映画の音声はすべてモノラルだった。(のちに順次実用化されるステレオ音声技術は、いずれも試験段階に留まっ…

大栗文庫移転のお知らせ

大阪音楽大学付属図書館 http://www.daion.ac.jp/about/library/a5a6tu000000bcwx.html (もしかすると、うまく開かないかもしれません。大阪音大図書館ページが開いたら、そのページの左側のメニューに「大栗文庫」へのリンクがあります。) 大阪フィルハー…

正方形の写真

カメラの歴史は、レンズの特性を説明するのに幾何的な作図付きで光学が要るし、焼き付け・現像は化学反応で、初期の写真家は化学薬品の専門家でもあったようだし、もちろん機械製造のプロジェクトX的な工学の話にもなる(ドイツのライカvsコンタックスとか、…