2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧
午後、いずみホール。チャイコフスキー「偉大な芸術家の思い出」を弾いた森田絵美さん以外のお二人のピアニストは、パートナーの音を聞く余裕がなく、あまり、室内楽に慣れていないように見えました。なんとなく、ピアノの発表会に、ヴァイオリンとチェロの…
バロックザール。ベートーヴェン「テレーゼ」と「告別」をシュタイン、ショパン「練習曲集」(op.10,25全曲)をプレイエルで弾く試み。特にショパンでは、驚異的にコントロールされた超絶技巧を見せつけられましたが、テンポの感覚や表情のつけ方はモダンピ…
京都コンサートホール。文化庁舞台芸術国際フェスティバルの一環。金聖響指揮の特別オーケストラの伴奏で、日中韓の歌手によるガラ・コンサート(ジョン・健・ヌッツォは体調不良でキャンセル)。有名オペラの抜粋などもあったのですが、見せ場のアリアを外…
いずみホール。5人の指揮者、5つのオーケストラでチャイコフスキーの交響曲全曲を分担する企画の第3回。阪哲朗指揮・京都市交響楽団による、弦楽セレナードと交響曲第6番。比較的大きめの編成で、大上段に構えたセレナードと、明るく軽くサラリとした「…
夜、イシハラホールの開館10周年企画。故・三橋節子さんが左手だけで描いた日本画に触発されて、梅原猛が絵本を作成。それを見た当ホールのプロデューサー、戸祭鷹子さんが舞台化を企画。音楽は、浄瑠璃部分を三味線の鶴澤清治が作曲、歌(松岡由佳)と洋楽…
午後、御影の住宅街の中にある世良美術館でのリサイタル。こつこつ、ご自身のペースで活動を続けておられる人のようでした。モーツァルトのソナタ、ベートーヴェン「テンペスト」、ドビュッシー「前奏曲集第1巻」、ショパン「バラード第2番」など。
大阪厚生年金会館大ホール。地主薫さんの舞踊生活40周年記念公演。オデットは、いくつになってもプリマの夢……。
午後、豊中市立アクア文化ホール。シューマン「幻想小曲集」、メシアン「みどり児イエスに注ぐ20のまなざし」第9曲「聖母の最初の聖体拝受」、プロコフィエフ「十の小品」、ラフマニノフ「ピアノソナタ第2番」。鍵盤を強めに叩いて、ペダルで音を混ぜ合わ…
ザ・シンフォニーホール。指揮、小泉和裕。廣瀬量平の序曲「王様と恐竜」(初演)、グリーグ「ピアノ協奏曲」(独奏:ダン・タイソン)、ドヴォルザーク「交響曲第8番」。パンフレットに、国民楽派とは「平たく言えば、泥くさい音楽である」(小味淵彦之)と…
「アウシュヴィッツ鎮魂」と題して、ナチス・ドイツの犠牲となったユダヤ人作曲家の作品集。当然のことながら、個々の作曲家の資質やスタイルは様々でした。一番の不幸は、彼らを「アウシュヴィッツ」の名の下に並べることが可能になってしまったことではな…
ザ・フェニックスホールのレクチャーコンサートシリーズ「ピアノはいつピアノになったか?」第7回。小沼純一氏のレクチャーは、掘り下げると面白いかもしれない断片的な指摘が、紋切り型の時代描写に埋もれてしまって、あまり楽しめるものではありませんで…
ザ・フェニックスホール。和音を崩したり、思い切ってテンポを揺らしたり、おそらく古い録音を聞き込んだと思われる様々なレトリックを取り入れていましたが、それは、澄んだ響きを作りたいという、神経過敏なくらいの音響的な配慮のようでした。前半のショ…
ヴァイオリン・木野雅之、チェロ・小川剛一郎、ピアノ・北住淳の三重奏(ザ・フェニックスホール)。後半のチャイコフスキー「偉大な芸術家の思いで」のみ聴きました。とにかく、北住氏のピアノの圧倒的な存在感。木野氏のヴァイオリンは、いくら何でも音を…
大田里子(バロック・フルート)、三橋桜子(チェンバロ)のデュオの第2回演奏会(OAPアートコートギャラリー)。気心の知れたデュオに、ゲスト(バロック・オーボエ:三宮正満)が加わって、適度な距離感が良い効果を生んでいるように思いました。組み合わ…
バロックザール。バッハ「三声のインヴェンション」を中心とする前半と、バロック・ヴァイオリン(近藤昌子)、ヴィオラ・ダ・ガンバ(上田康雄)を交えた室内楽。ピアノ的な発想が残る、少し前の演奏スタイル(ポリフォニーがやや弱い)という気がしました…
いずみホール。シューベルトとヴォルフ。テノールということですが、高音に力がなく、辛そう。チャールズ・スペンサーのピアノは、特にヴォルフでのイメージ喚起力が素晴らしく、堪能させていただきました。
シューベルトの連弾曲(大阪倶楽部)。間を詰めて先を急ぐスタイルの稲垣さんがプリモを受け持った前半(性格的行進曲とヘ短調幻想曲)よりも、遊びと歌を吹き込もうとする坂本さんが上声を弾いた後半(グランド・ソナタ)の方が、聞きやすい気がしました。…
ザ・フェニックスホール。バッハ=ブゾーニ「シャコンヌ」、ショパン、ラヴェル。ピアノ演奏=鍵盤の操作という意識が強すぎるのではないかと思いました。
大阪倶楽部。前半のベートーヴェン(バガテルとソナタop.110)を聴きました。ささやきくような、つぶやくような小声を貴重にした演奏は、とても興味深いものでした。問題は、繊細さ「だけ」では済まないソナタやフーガをどう組み立てるか、というところでは…
イシハラホール。スクリャービンとブラームスのソナタ、ドホナーニの「4つのラプソディ」。ヒロイックで高潔な選曲ですが、演奏は、やや派手好みだったかもしれません。
三原剛(バリトン)を迎えた、「詩人によせて」シリーズ第10回=最終回(京都府立府民ホール・アルティ)。一口に日本歌曲と言っても、「荒城の月」や「浜辺の歌」のように「国民的」愛唱歌になったものもあり、明らかにシューベルトやヴォルフのリートを手…
上記演奏会の前半終了後、1階上の京都コンサートホール小ホールへ移動。アルド・サルヴァーニョ指揮、京都フィルハーモニー室内合奏団。プッチーニが素材として使った民謡旋律を紹介してから、その曲を使った部分を聴くという趣向がユニークでした。
アラン・ギルバート指揮、京都コンサートホール。無骨なオーケストラですが、ギルバートがさらりとまとめてしまうので、かえって、味がなくなる感じ。アルヴェーンのマンガチックなスウェーデン狂詩曲「夏の徹夜祭」と、シベリウス「ヴァイオリン協奏曲」(…