2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ポ〜ンとひとつの音が鳴り響く“そのとき”へと美しく収斂するように持っていくのがライブパフォーマンスへの上手なナビゲーションなんじゃないかな、どうでもいいけど

“そのとき”が近づくにつれて、ワンワンガンガン色々なものが投入されて脳内でランダムに響いちゃう感じになると、ちょっと辛いよね。実際にやってることはわずかしか違わないんだと思うんだけど、でも、決定的な差が生まれるような気がするんだよね。たぶん…

秒の実在

開始17分あたりで時計の話になり、ベートーヴェンは耳が聞こえなくなったけれど、時計の振り子によって1秒(BPM=60)を「見る」ことができたはずだ、とか、当時はおよそメカニカル・サウンドのない時代で、時計の「秒」というのは、当時ほぼ唯一のメカニカ…

思考停止

「フルトなんとかって人がロマンチックで、トスカニーニがノイエザッハだとか、まだそんなこと言ってる人いたんだ。信じらんな〜い。じゃあ何、19世紀の指揮者がみんなあんなのだったとでも言うわけ。ありえな〜い!それにだいたい、ノイエザッハリヒカイト…

「わざと合わないように作曲する」

「わざと合わないように作曲する」が可能なのは、普通に書いた箇所を合わせられる環境あってこそであり、一時の閃きや熱狂では「ぴたりと合う」システムを抜けられないということでもある。シベリウスやストラヴィンスキーが前提した19世紀のオーケストラ音…

承前:父の夢

テツくんがオトナになって、父子で酒を酌み交わしながら「オヤジの借金くらい、オレが働いて返すから気にするな」と言ってくれたら、たぶん、煩悶の大半は解決する。

立つ鳥の濁った跡

先日、図書館で昔の雑誌のページをめくりながら、何でもいいから痕跡を残しておいてくれたら、こうやってその跡をたどって色々考える人間が出てくることもあるのだし、立つ鳥は、濁っていてもいいから何か跡を残したほうがいいんじゃないかと思い至りまして…

シンフォニックバンド続報

https://twitter.com/napp_comp/status/514058745693761537 https://twitter.com/napp_comp/status/514058786403672065 https://twitter.com/napp_comp/status/514058831618256899 やはり大筋としては、音楽之友社が、北米出版社で Symphonic Band と表記さ…

「……。」

「ショルティさん、あなたのマーラーは実につまらない」と相手に直接言えるのが「自由」(その結果面倒が発生するのも「自由」のうち)。そういうのを直接言えない世界は「不自由」。言えるはずのないことを自由に言えるかのように思い込むのは虚しい倒錯。そ…

咳をしても右翼

思い付いたから書いただけで、意味はない。

祝園

「ほうその」と読むらしい。国会図書館関西館の最寄り駅。バスでたどり着いた目的地は、だだっ広いところにデンと構える宗教施設みたいな建物だった。山奥で超然としているとバカは近づかない。(行ってもやることがなさそうだし。)比叡山や高野山以来そうい…

文章の最後をビシっと決めたい!

http://d.hatena.ne.jp/smasuda/20140926 その「大きな物語」はたぶん誰も(昔のマルクス主義や近代化論と違って)まじめに信じているものではない。 えっ、マジで、そうなの? オジサンは、近頃の若者たちが本気で壮大な話を信じているとばっかり思っていた…

興行の資金繰り

[追記あり]

宗教団体と興行団体

戦後日本の洋楽事業を色々調べていくと、遅かれ速かれこの2つに遭遇することになる。宗教団体のほうは、ゲンロンの場に登場する中間層ではなく、もっと大衆的なところに根を張っていて、実は無視できない存在だ、という形になる。創価学会がその典型だが、…

訃報

↓とこんなことを書いた日に、毎日新聞記者を退職後、野口幸助さんのあとを受けて関西音楽新聞編集長になった関西のオペラ・バレエ評論の白石裕史さんの訃報が届いた。(たまに訊かれますが、わたくしとはもちろん別人で、血縁関係はございません。年に一度ず…

都会の行列

東浩紀がデモを見学したレポートというのを眺めて、5、6年前、大阪や京都のあちこちの夏のお祭りを見学しに行った頃のことを思い出したのだけれど、ゲンロン化されないところでヒトは色々なことをやる。天満の天神祭りは有名だけど、それとは別のタイミン…

中途半端を憎む

うちの子ったら、どこでこんなアブナイおもちゃを見つけてきたのかしら。だからゲージツはやめようって、私があれほど反対したのに。「ケンちゃん、お父さんが帰ってきたら、よく言ってもらいますからね。中途半端かどうかなんて、あたしたちにはわからない…

やせ我慢?

朝比奈隆「に関する」本は色々あるが、本人は還暦で[←追記:計算間違い、正しくは「70歳で」]日経「私の履歴書」を単行本にするまで本を出さなかった(ことにさっき気づいた)。本に書いてあることを通して朝比奈を語るのは、あまり興味がないんですよね。でも…

「ないこと」の証明

可能性が有限で列挙可能なとき、あるいは(可能性が無限であっても)排中律が成り立つときは、「ないこと」の証明ができるはずですよね。別に分析哲学ほど厳密潔癖な記号操作に立てこもらんでも、実証は、そういう場を設定することで歴史や人文科学を「言いた…

その生き方は破綻に対して脆弱で危機に弱い

http://blogs.yahoo.co.jp/katzeblanca/26095282.html自分が好きであろう演奏を自分で選ぶゲームは、まあ、続けていれば的中率は自ずと上がるだろう。強い言葉を使って申し訳ないが、それは一種の自涜行為だ。それを続けていて退屈しないのであれば、別に他…

ヴァイオリンはモノラル録音のほうが引き立つ?

たまには複製技術のことも書いてみる(笑)。 - パリの往年のギャルド・レピュブリケーヌや若い頃のモーリス・アンドレ、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル、このあたりの華麗な音色に魅せられ、吹奏楽もまんざらではないと思うようになった、戦…

山田耕筰と大阪

山田耕筰: 作るのではなく生む (ミネルヴァ日本評伝選)作者: 後藤暢子出版社/メーカー: ミネルヴァ書房発売日: 2014/08/10メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る

セリエルはすぐに見分けがつくから安全安心

http://ml.naxos.jp/album/8.2239401960〜80年頃の大阪のゲンダイオンガクの批評記事をまとめて読みながら、1922年生まれの上海の作曲家さんの交響曲を聴くのは、すごい不思議な感じ。上海でオーケストラに開眼した朝比奈さんが大阪に作った交響楽団は、この…

見よ、これこそが相手をやり込めることのみを目的とする言葉のデフレ・スパイラルだ、墜ちろ、どこまでも墜ちていけ!

増田聡 @smasuda↓ああほんまにそう。ほんまにそう。犯罪学者は犯罪者やないんよ井上雅人 @INOUE_MASAHITOサルじゃないのにサルの研究できるんですか?みたいなことを、ファッション研究に対してはだいたいの人が簡単に言うんだよね。芸術研究とかもね。作っ…

紙媒体とインターネット、本当に劇的に違うの?

以前とりあえず原物のコピーだけ取ってあとで読もうと思っていた某業界紙の古い記事の山が手元にある。どの号のどこにどの記事が出ているか、書誌作りからやらないといけないから、結構な作業になりそうだなあと思ってパソコンを開くと、既に書誌をリストア…

20世紀のヴァイオリン協奏曲の日本初演データ

[追記あり]

無条件降伏じゃダメなの?

http://blogs.yahoo.co.jp/katzeblanca/26090616.htmlどうもよくわからないのだが、大久保賢は「俺が為政者だったら、無条件降伏せずに、もっと上手に立ち回って有利な条件で講和交渉にもちこむことができたはず。ばかな奴らに政治をまかせて、マジで後悔し…

マネジメントが下手な人

(ああ、なんであの子たちが急に「嫉妬」とかわけわからんこと言い出したのか、やっと意味がわかったよ。人事や人選は本決まりになるまで部外者には漏らさない、というのは段取りの鉄則。物事を無意味に紛糾させないための普通の社会常識なわけだが、世の中…

日本語のライブラリ不足?

欧米語と日本語のどっちが効率的か、という話は、一昔前のウィンドウズvsマックのパソコン宗教戦争と同じことで、まったくくだらないわけだが、思い起こせば、学生の頃は、ずっと、「音楽の話は英語やドイツ語だったら、手早く片付くのになあ」と思っていた…

劣ることによる優越感

「軍隊を持たない国で外交官になってどうする。小和田はバカな奴だ」私の乏しい伝聞情報では江藤淳の保守思想というのはこんな感じに威張る先祖へのコンプレックスが原点にあって、実際に小和田家の娘さんが苦労していらっしゃるわけだから、大きい声では言…

情報量

無愛想な意見で悪いけど、たとえば、イタリア・オペラと能や歌舞伎の台本を比較したとき、欧米語と日本語に単位時間当たりの情報量は有意の差があるのだろうか。あるいは、19世紀の音楽雑誌の作品評と徳川時代の歌舞伎の評判記で、紙面の単位面積当たりの情…