2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

没後100年

今年はドビュッシーの没後100年になるらしい。第一次大戦末期に亡くなったことは知っていたが、第一次大戦から100年なのだから、なるほどそういうことになりますね。ドビュッシーは没年より生年の印象が強い。1962年生まれだから、ほぼ自分の100年前に生まれ…

文学・音楽・造形

うた・メロディーは言葉に寄り添う行為・現象だから、音楽のかなりの部分は文学との関係で捕捉することができそうだけれど、20世紀の「前衛/現代音楽」が閉鎖的で孤立した奇妙な袋小路に見えてしまうのは、これが文学(言葉)から遠ざかって造形芸術と連帯…

記録の重要性

インターネット上で2018年3月12日以前に増田聡さんが人文学とは「詳細に記録しておくこと」と「その解読」の仕方を学んで身を守るための技術である、という趣旨の主張を行った記録を私は知りません。(ないことの証明はできないので、「ある」と言うならそち…

制度設計の要諦

もしも上から不当に「嘘をつけ」と言われても(比較的に早期の段階で)きちんとお断りしておいた方が後々全体にとって(下から上まで)よい、という認識がこれを機に共有されるのはよいことでしょう。 加えて、事故・過失の際に当事者を特定して詰め腹を切ら…

張源祥の系譜 - 関西の美学者・音楽学者の批評

前のエントリーに揚げた1962年の音楽クリティック・クラブ結成を報じる記事を見ると、結成時のメンバーに張源祥がいる。京都帝大で美学を学んで関西学院に美学科を作った人だ。大学教員が批評を書くのは、(いつからそれが当たり前になったのかわからないけ…

劇場・報道・批評

具体的な批評作文はこれから考えますが、先週末のびわ湖ホールのワルキューレを2日観て、この劇場は本格的に機能しはじめたなあと思った。オペラは洋楽受容という文脈で日本に入ってきたので長らく(制度や興行としても言論での取り扱いとしても)「音楽」…